スマートフォン QRコード

ロキシースタイル スマートフォンHP

スマホサイトからご覧いただけます

 詳しくはこちら

 

 

アクセサリーカテゴリー

 

   NC.NDインテリア 

       NC1インテリア

        NC2インテリア

       NC3インテリア

       NDインテリア

    NC.NDエクステリア

       NC1エクステリア

       NC2エクステリア

       NC3エクステリア

       NDエクステリア

    カー・アクセサリー

    エンブレム

    アクセサリー

    ファッション 

   カ−・ケア

    モデル・カー

   バラエティグッズ

   ミュージックCD

インフォメーション

 

 

 
 

お支払い

 

 

 

 

 

 アクセサリー検索
キーワード
価格範囲
円〜

 

 

 

 

  NC・ND ロードスターニュース

 

 

 【マツダ ロードスター 歴代モデル 試乗】高性能化がもたらした“原点回帰”…                     2017年6月5日

 

今更と思うかもしれないが、マツダ『ロードスター』の「Sグレード」6MT車に試乗した。デビュー時に試乗したのは「RSグレード」のみで、では一体この両車にどのような違いがあるのかを検証してみたかった。
それだけではない。5月初旬から3週間かけて、初代ユーノス・ロードスター「NA型」から、「NB型」、「NC型」と乗り継いで、その足跡とロードスターの歩んだ道を検証する意味もあったのである。
ご存知かと思うが、マツダでは初代のNAロードスターの再生プロジェクトを始める準備に取り掛かっており、もう誕生から30年近くが経とうとするNAロードスターのレストアを志すユーザーに向けて、パーツ供給などを行うという。そして、これを機にというわけではないだろうが、NA

、NB、NCの各モデルをジャーナリスト向け広報車という形で用意しているのである。
現行NDロードスターは、原点回帰したモデルだとはよく言われる。即ちそれは、初代が1.6リットルエンジン(後に1.8リットルを追加)、NBも1.6リットルと1.8リットル。これに対してNCは2リットルエンジンのみの設定で、基本プラットフォームも異なるなど、端的に行ってしまえばその歴史は高性能化への道のりだったともいえる。だから、1.5リットル搭載で軽量化したNDは初代を彷彿させる原点回帰というわけだ。
高性能化は、強固なプラットフォームや硬い足回りを必要とした。これに対してNDは排気量を1.5リットルに縮小し、パフォーマンスを敢えて落とし、軽量化をしてパワー不足を補い、何よりも初代が持っていた軽快感やコーナーをひらりひらりといなしていく、爽快かつ軽快な乗り味を取り戻したモデルに仕上げたという。つまり力技から合気の心を持ったクルマへの変貌と言っても良いと思う。
その原点回帰を最も端的に表しているのが、実はベースモデルのSだったのである。NDロードスターはタイヤサイズも16インチと小型化し、このグレードではリアのスタビライザーも取り去っている。それは同時にロール剛性を落とし、車体ロールを増長するが、踏ん張らない分、ひらり感が強くなって力技ではない感性に訴えかける走りを楽しめるクルマに仕上がっているのだ。
一方で、後付の安全デバイスはすべて取り去られてしまっているから、安全面では不満も残る。
1.5リットル車はパフォーマンスの点でいくら軽量化されているとはいえ、少し物足りなさを覚えると思った。そこで比べたのは2リットルを搭載する「RF」である。結論から言ってしまうと、確かにトルクが細くなるから、RFと比較した時は、さすがにズボラな運転を拒否されるが、ちゃんと回してやれば十分にスポーツドライビングを愉しめるレベルである。何より、ターンインしてそこからアクセルを開けていくと、少しグラっと来て心地よいロール感が感じられるのは、Sならではの感触ともいえる。
改めて歴代ロードスターの走りと進化の後を辿ってみると、初代はまずエアバッグすら付かないステアリングが印象的。全体的にシンプルでソフトトップのリアウィンドーにビニールを使っているから、先ずはそれをジッパーで外してやることから始めないとトップを開けないなど、少し手間がかかる。トランスミッションは5速だが、こいつの出来はすごく良い。エンジンはさすがに古いせいもあって、あまり回す気にはなれなかったが、オープンエアモータリングにはちょうど良いバランスを示してくれた。
NBは1.8リットル搭載車。このためトランスミッションは6速になり、ソフトトップのリアウィンドーがガラス製になっているので、2カ所にラッチを外すだけで簡単にオープンに出来る。しかし、エンジン性能はいいとして6速化されたトランスミッションは各ゲートが微妙にずれていて、素早いシフトを拒む。特にダウンシフトはミスシフトが多くなる傾向で、ここだけがネガ要素だった。走りのバランスとしては個人的にはNBがベストと感じた。
2リットルを積むNCはシャシーも大きく変わり、サイドのウェストラインが高く、ポジションをとると囲まれ感が強い。ソフトトップもたたんでかちりと固定できるタイプに変わっているが、おかげでシート背後に物を置くスペースがなくなった。これはNDにも共通する。性能的には文句なく高いが、オープンエアモータリングを愉しむというよりも、リアルスポーツの領域に足を踏み入れた感が強く、これならクーペでもよいのではと感じることしばしば。ロードスター本来の良さが少し削がれた印象だった。
こうした歴史を辿って、NDが生まれた。NDはまさに瞬速でオープンに出来る。信号待ちなどで簡単に。同様に閉められる。一方で荷物を置くスペースはNC以上に無くなり、ファーストカーとしての存在感はほぼゼロ。これでもう少し荷物を置けるスペースがあれば文句ないというのが、歴代に乗って得られた印象だった。
とはいえ今も初代と比較してもコンパクトな姿を維持しているロードスター。これからも歴史を刻むクルマに成長していくこと間違いなしである。

 

  マツダ ロードスターRF 試乗                                             2017年5月10日

 

ボディサイズはRSと共通、車両重量は30kg増、RSがメーカーオプションのブレンボ製ブレーキ&専用タイヤを装着していたことで極めてブレのないハンドリングに感心したものだが、標準仕様のVSでその“味”がどう変化するのかも興味の対象だ。
やはりRFの魅力はパワーリトラクタブルハードトップだろう。その作動時間は約13秒、旧型のRHTが約12秒だったことから「なんだ遅くなったのか」と思うことなかれ。RHTは作動時間こそ短いがルーフの開閉時には中央部のセンターロックを操作する必要がある。しかしRFの場合はすべて自動である。要はトータルでの時間は圧倒的にRFのほうが早いし、手間もかからない。また試乗日は天候が安定せず、突然の雨に見舞われ

ることも少なくなかったが、このルーフならばそれらの状況にもとっさに対応できた。そして何よりもその開閉動作が“美しい”。新しいルーフの構造などは別記するが「その動き、まさにアート」である。乗員はわかりづらいかもしれないが、三分割ルーフが生き物のように格納されていく動きは車外に対して強烈なアピールとなる。言い換えれば“魅せる”という所作を身につけている。また約10km/hまでは開閉動作ができるなど実用性を高めた点も進化したポイントのひとつだ。
オープン時の風の巻き込みに関してはこれまた絶妙である。空気の流れは頭上をスーッと流れるような感覚が大人にはちょうどいい感じだ。またソフトトップ車とは異なる大型のエアロボードは後ろからの風の巻き込みをうまくコントロールしてくれる。このボード自体はクリア樹脂なのでクローズ時は簡単に外せる物だが、装着したままでも後方視界は十分確保されている。
ハンドリングに関しては基本的な方向性は前日に乗ったRSと大きな違いはない。ただ、RSがより正確性を高めているのに対し、VSに乗り換えると少しステアリングセンターの部分やロール感におだやかな印象を受ける。ただこれはこれで十分納得できるものだ。
一方で試乗時に気になったのはやはりATだった。2.0リットルエンジンを搭載することで低中速のトルクは確保されており、扱いやすさは感じるのだが、ワインディングを走った際にパドルシフトも含めたマニュアル操作を心がけないとシフトアップしてしまう。せっかくコーナーを気持ち良く駆け抜けているのにシフトアップで「萎えてしまう」部分があった。
しかし、ここで役に立ったのがAT車に装備されている「ドライブセレクション」だった。『デミオ』などのガソリン車にも搭載されている機能だが、デバイス好きの筆者でもこういう機能はあまり使う気になれなかった。しかしこれを「SPORT」モードにすると変速タイミングや不要なシフトアップなどを抑え、エンジンの美味しい部分を積極的に活用することができる。今更…ではないが、これはワインディング走行時などでは効果的。一転して気分も高揚、アクセルレスポンスの良さも加わり、特に4000rpm前後に回転数をキープして走るとオープン時の爽快感との相乗効果もあり本当に楽しく感じる。「マツダさんごめんなさい。ちゃんと意味のあるデバイスだったんですね」と少し反省した。
ワインディングロードでの爽快な走りを楽しんだ後、最後のステージは高速道路である。実はこのステージが復路では一番のお気に入りである。50代後半の筆者ではあるが、高速道路を走るケースも仕事柄多い。もしこのクルマを購入するとしたら、高速走行時の快適性は重要な要素である。

6AT車はRS(6MT)に比べると6速でのギアは約3割程度回転数を落とせる計算になる。結果として高速巡航時の燃費性能はAT車のほうが有利になる。実際往路以上にワインディングで楽しんだ分落としてしまった平均燃費(12km/L台)はみるみる向上し最終的には18.3km/L(2名乗車エアコンフル稼働)という好結果だった。
もちろん回転数が落ちたことで静粛性は高まっているので車内で音楽を愉しむのにも適している。VSにはBOSE製のオーディオが標準装備されているが、同乗した編集者が助手席ヘッドレストから音が聞こえてこないという。
実はこの試乗車にはあえて、というかBOSEサウンドシステムをレスにした6スピーカー仕様だったのである。レス仕様にすることで7万5600円安くなるし、正直これでもまずまず快適ではあるが、やはりそこはBOSEである。
元々オープン/クローズ時それぞれに音響特性をセッティングした車種専用設計である点、ナビを含めたインフォテインメントシステムがマツダコネクトがコアである以上、同レベルの音をこの価格で組み上げることは容易ではない。その点でもこのシステムには意味があるし、もし“Sグレード”を購入するのであれば、積極的にメーカーオプションでこれを選ぶことをオススメする。
また運転の楽しさはもちろんだが「疲れが少ないこと」はぜひ伝えておきたい。カミングアウトすると筆者は自分のクルマで移動するときも100km未満ですぐ休憩モード(仮眠他)に入ってしまう。しかし今回は往復ともRFはほぼノンストップ(トイレ休憩除く)で移動が可能だった。
「疲れない」と言えば欧州車や国産高級車の代名詞的な部分はあるが、少なくともこのRFは“走る楽しさ”と“疲れない”を両立した他とは比較できないタイプのクルマなのかもしれない。
可処分所得があり、子育ても一段落。若い頃のクルマで走ることの楽しさをもう一度味わいたい。それでいて快適性や装備なども自分のポジションにふさわしいものが欲しいと思っている大人にはかなり魅力的な1台ではないだろうか。
「ロードスターはRFというハードウエアとブランド、そして新しいテイスト(味)を手に入れた」。これが往復約400kmに渡る試乗で筆者が現状感じ取った印象である。

 

  英国のBBRが、マツダ「ロードスター」を248馬力にパワーアップするターボ・キットを発売!              2017年4月27日

 

エンスージアストたちは30年の間、マツダ「MX-5」(日本名:ロードスター)にさらなるパワーが必要かどうかを議論してきた。その点に関してマツダは現状で問題ないと考えているようで、第3世代から第4世代へモデルチェンジした際には、多少軽量化したもののパワーダウンさえ敢行している。
そこで、もう少し馬力を上げたいというファンの救世主となるのが英国のBBRや米国のフライング・ミアータといったアフターマーケット・チューナーだ。そのBBRが4月21日、MX-5の最高出力を248hpに引き上げるターボキット「Stage 1
を発表した。新型2.0リッターエンジンを搭載したND型MX-5(新型「MX-5 RF」を含む)に対応したキットだ。
BBRが初めてMX-5用のターボ・キットほ発売したのは1990年のこと。以来、同社はチューニング技術に磨きを掛け続け、より効果の高い包括的なパワーアップ・キットを販売してきた。今回の新しいキットは従来と同様、パワーアップはもちろん、あらゆるMX-5に期待される、洗練さ

れた扱いやすさのレベルを維持することにも注力している。マツダの電子制御による安全装置はそのまま残されており、同社のチームはカリフォルニア州大気資源局(CARB)の排出ガス規制の認可取得に向けた対応も進めている。それはともかく、BBRチューンのND型MX-5は、0-60mph加速がわずか5.0秒と、ストック状態に比べて2.3秒も速くなるのだ。
BBRは、マツダの「SKYACTIV-G 2.0」エンジンから最高出力248hpと最大トルク32.6kgmを引き出すために、単に大型ターボチャージャーを追加する以上のことを行っている。同社は2014年、新型MX-5の発売に備えるため「Mazda3」(日本名:アクセラ)を使った開発を開始した。このStage 1では、ツインスクロールターボチャージャーをカスタムの鋳鉄製マニホールドに装着。フロントに設置するアルミニウム製インタークーラーが吸気を冷却してくれるので、ボディに吸気口を設けなくても済む。エンジンはK&N製のエアフィルター越しに吸気を取り入れ、ステンレススチール製ダウンパイプを通じて排気する。全体的な制御は、BBRのECUソフトウェアパッケージ「Starchip / EcuTek RaceRom」が行う。
他にアップグレードされるのは、シリコン製ターボパイプ、アルミニウム製バッテリートレー、ピストン式リサーキュレーションバルブ、カーボンファイバー製ターボチャージャー用熱シールド、ステンレススチール製オイルラインとウォーターラインなどだ。価格は車両持ち込み/取り付け費込みで4,995ポンド(約70万円)と安くないが、12ヶ月の保証が付き、最長36ヶ月まで延長できる。自分で取り付ける自信があれば、4,395ポンド(約62万円)で全てのハードウェアとソフトウェアを購入することも可能だ。

 

 

  マツダ ロードスター 100万台記念車…1万人超が車体にサイン                               2017年4月25日

 

マツダ『ロードスター(海外名:MX-5)』の累計生産台数100万台達成記念車が、1年間にわたる世界各地のファンイベントでの展示を経て、4月7日にマツダ本社に帰還した。
マツダでは、ロードスターが累計生産台数100万台を達成できた喜びを、世界中のオーナーやファンと分かち合うとともに、これまでの支援への感謝を伝えるために、同記念車を世界9か国、35のファンイベントで展示。その車体に1万人を超える多くのファンにサインを記入してもらった。
100万台達成記念車の帰還にあたり、4代目ロードスターの中山 雅主査兼チーフデザイナーは、「この記念車に記された数多くのサインを見て、ロードスターが四半世紀以上にわたり国や文化、世代を超えた様々

なファンに支えられていることを改めて実感した。そうした人々への感謝を胸に、次の200万台に向けて挑戦を続けていきたい」と述べた。
ロードスター累計生産100万台達成記念車は、5月3日に開催される「2017ひろしまフラワーフェスティバル」の花の総合パレードに参加し、5月8日から12日までマツダ本社1階のショールームに展示される予定だ。

 

 

  マツダ「MX-5 RF(ロードスター RF)」が、世界的に権威あるデザイン賞で最高位の賞を受賞!】          2017年4月4日

 

「Mazda MX-5(日本名:マツダ ロードスター)」のリトラクタブル・ハードトップ・モデルである「Mazda MX-5 RF(日本名:マツダ ロードスター RF)」が、世界で最も権威のあるデザイン賞のひとつである「2017年レッド・ドット賞」の中でも、プロダクト・デザイン部門において与えられる最高位の賞「ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」を受賞した。
このデザイン賞で特に優れている工業製品に贈られるベスト・オブ・ザ・ベスト賞を、マツダ MX-5が受賞したのはこれで2度目。2015年にはソフトトップのMX-5が同賞を受賞している。つまり現行のND型マツダ ロードスターは、ソフトトップとハードトップの両方が「特に優れたプロダクト・デザイン」であると評価されたわけだ。

マツダのデザイン・ブランドスタイルを担当する前田育男 常務執行役員は受賞に際して次のように述べている。
「MX-5 RFではMX-5の新しい方向性に挑戦しました。このクルマは、デザイナー同士はもちろん、設計や生産技術のエンジニアが今まで以上にチーム一丸となって創り上げたものです。このクルマに関わった全員でこの賞を喜びたいと思います」

レッド・ドット賞は、ドイツの「Design Zentrum Nordrhein Westfalen(ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター)」が主催する約60年の歴史を持つデザイン賞。世界各国から応募された自動車に限らない幅広いカテゴリーの工業製品から、デザインの革新性、機能性、人間工学などの9つの基準に基づき審査され、クオリティの高いデザインに「レッド・ドット賞」が贈られる。MX-5が受賞した最高位の「ベスト・オブ・ザ・ベスト賞」の他に、特別賞である「オーナラブル・メンション賞」などがある。今年はヤマハ発動機の「XSR900」も、プロダクト・デザイン部門のベスト・オブ・ザ・ベスト賞に選ばれている。授賞式は7月3日にドイツのエッセンにて行われる予定だ。ちなみに昨年は「フェラーリ 488GTB」や「マクラーレン 570S」が、MX-5と同じベスト・オブ・ザ・ベスト賞を受賞した。
これまでマツダでは他にも、2013年に「Mazda6(日本名:マツダ アテンザ)」、2014年に「Mazda3 (日本名:マツダ アクセラ)」のハッチバックモデル、2015年に「Mazda CX-3」が「レッド・ドット賞」を受賞したほか、2015年に「Mazda2(日本名:マツダ デミオ)」がオーナラブル・メンション賞を受賞している。

 

  マツダ・ロードスターRF RS(FR/6MT)/ロードスターRF VS(FR/6AT)【試乗記】                2017年3月31日

 

マツダ・ロードスターRF RS(FR/6MT)/ロードスターRF VS(FR/6AT)
 

我慢知らずのロードスター

クーペの快適性とオープンカーならではの気持ちよさを1台で味わわせてくれる「マツダ・ロードスターRF」。この欲張りなロードスターに2日間、距離にして約500km試乗し、“ちょい乗り”では決して見えてこない、その魅力の深奥に迫った。

スポーツカーでありGTでもある

ロードスターRFは、いま現実的に買えるスポーツカーの中で、一番光っている存在だと思う。2リッターとなったエンジンは158ps/200Nmのパワー&トルクを発生し、1.5リッターでは得られない、ちょうどよい速さとアクセラレーションへの高い柔軟性(ドライバビリティー)を発揮してくれる。また一番の注目どころであるリトラクタブル・ファストバックは、クローズドボディーの快適性とクーペボディーの美しさ、そしてオープントップの気持ちよさを1台で幕の内弁当のごとく味わわせてくれる。

しかし乗れば乗るほどに、このスポーツカーがわからなくなってしまう一面もある。

果たしてこれはロードスターなのだろうか?

こうした印象をRFがもたらす一番の要因は、17インチタイヤの装着にある。これが運動性能において、さまざまな混乱を巻き起こしている。

さて、2日間で約500kmに及ぶ今回の試乗において、初日に試乗したのは「RS」の6MT。これはいわゆる走りの仕様で、その足元には件(くだん)の17インチタイヤと、固められたフロントスタビライザーおよびダンパー&スプリング、が組み込まれている。

「普通に流している」とき、RSの印象はとてもいい。2リッターエンジンの搭載で増えたフロント重量に対して固められた足まわりも、そのハードトップを閉めた状態であれば路面からの突き上げは最小限。試乗車の導入当初よりもブッシュ等がなじんだのか、はたまた今回の路面がよかったのか、その乗り心地にも落ち着きが出てきている気がする。また先代NCロードスターのリトラクタブルハードトップのときのような、リアホイールハウスのこもり音がなく、クーペとしての快適性が高く保たれている。

そして低速からちょうどよいトルクを発生し、実用領域よりちょっと高い回転(5000rpmくらいか)まで引っ張っても、1.5リッターの気持ちよさに負けないくらいスカッと回るスカイアクティブ技術の2リッターユニットは、高速巡航でもスポーツカーらしい楽しさとGT性能の両方が味わえる。このエンジンは力作だと思う。
1.5リッターロードスターより濃厚な走り

いざRSをワインディングロードに持ち込むと、濃厚なロードスターワールドが展開される。剛性が引き上げられたフロントサスペンションは、ソフトトップの1.5リッターのRSよりも明確な接地感をハンドルに伝えてきて、より自信を持ってコーナーへアプローチできるようになったのだ。

ブレーキをリリースした後、一瞬だけロールスピードが速過ぎ、スッとノーズが入るスリルは同じなのだが、そこから制動Gを旋回方向へ移していくと、きちんと横Gが立ち上がって、気持ちよいコーナリングが味わえる。

ちなみに今回の試乗車には、オプションのブレンボ製ブレーキローターと(ローター径は標準と同じ)、同じくブレンボ製の対向4ピストンキャリパーが備わっていた。これは絶対的な制動力というよりそのペダルタッチのよさや、微妙な操作のしやすさに価値があり、ターンインの精度を格段に上げることができる。

旋回時にリアタイヤの接地性変化が最小限なのもよい。たとえタイヤのスリップアングルを大きく使うような状況でも、その挙動は穏やかで、かつこれを収束させやすい。

ハードトップを開けたことによる重心高の低下や、増加したフロント重量に対する前後バランスの適性化がそうさせるのか。それは1.5リッターのロードスターよりも濃厚な、オープンスポーツカーとしてかなりレベルの高い走りであった。

「だったら何が悪いのさ?」

それはハードトップを閉めたときの、操縦性の変化だ。ちなみにRFは、クローズドボディーとなることでリアの剛性が上がり過ぎ、前後の剛性バランスを取るためにフロアトンネルを橋渡しする部材や各種補強の剛性を、ロードスターに対して弱めているという話を以前エンジニアから聞いた。

またRFとしてのセッティングは、クローズドボディーを主軸に置いているという。これはオープンボディーの方がセットに対する許容範囲が広く、クローズド中心のセットをも受け入れられたからだという。
VSグレードが持つバランスに好感

実際、ハードトップを閉めたときの走りは、オープン時に対してややノーズの入りがダルくなる。逆にカーブではタイヤのグリップ感が増え、これがトラクション方向でもしっかりと継続される。

これはこれで、ひとつのキャラクターとしては受け入れられる。ただ困ったのは、この接地性の高さに気をよくして、さらにコーナリングで横Gをかけていくと、ハンドリングがおぼつかなくなることなのだ。

ハードトップがねじれたことで、急激とまではいかないがタイヤの接地性変化が起きているのだろう。過渡領域でステアリングの手応えが変わるのは、運転していてあまり気持ちのよいものではない。またこれはオープン時にもあることなのだが、ステアリングシャフトから伝わる安っぽいバイブレーションも、ここで一気に目立ってくる。

強化されたスプリング剛性に対して、ダンパーの特に縮み側の減衰力を引き上げればよいと思うのだが、それをしないのは車体剛性や強度の不足に起因しているのだろう。だから走りを存分に楽しみたいなら、ハードトップを開けるべきだと筆者は感じた。

ちなみに翌日の復路では、RFのラグジュアリーモデルである「VS」を6段ATで試した。

フロントのダンパー減衰力が低い乗り味は、17インチ化の影響を薄めていた。スプリングおよびスタビライザー剛性が低いため操舵レスポンスはRSに比べて劣るが、オープン時のハンドリングは初期の巻き込みがさらに少なく自然で、リアの追従性も上手にバランスしている。つまりロードスターRFの落としどころは、VSのバランスにあると思う。

もっともVSの試乗時には雨が降っていたため、クローズドトップ時の旋回特性をRSほどの荷重領域まで持ち込んで試せなかったのは心残りである。

6段ATは平々凡々と走っている分には不満なし。パドルシフトもできるから、ちょっとしたスポーティーな走りにはほどよく対応してくれる。ただしきっちり回してシフトした際の変速ショックはまだまだ無粋だし、厳しい目で見ればレスポンス遅れも目立つ。マツダとしても、こればかりはアイシンに小型車用ATの精度を上げてもらうしかないのだろう。デュアルクラッチ式ATを搭載するにも小型化が難しいだろうし、トルコン式ATに比べても50〜80kg重たくなるシステムを“軽量化ヲタク”なロードスターに搭載するのは難しいはずだ。

インチダウンのすすめ

ただ軽量化に対しても、このRFにはもう少しだけ目をつむるべきだと筆者は思う。このクルマはグラム単位の軽量化を徹底させるよりも、ソフトトップのロードスターでは味わえない上質感を表現することに重きを置く方が、キャラクター的に正しいと思うのだ。

軽量化ヲタクに走るあまりステアリングの振動透過性に対しマスダンパーを付けられないことや、フロントセクションおよびサスペンションアーム類の剛性を上げられないことは、せっかくのクローズドボディーをカッコだけのものにしてしまう。

だったらそもそもの剛性バランスを引き下げるべく、17インチなどさっさとやめて15インチタイヤを装着すればよいとも思うのだが、より大人っぽい雰囲気とGTカー的要素を付け加えて差別化したいというマーケティング側からの要求にも逆らえないのだろう。

だから非常に厳しい言い方をすると、ロードスターRFは“どっちつかずな”スポーツカーである。

でも、フツーに走っていればそれはわからないことであるし、RFを手に入れたオーナーのすべてがそこまで走りにこだわるかといえば違うだろうから、筆者の意見はきっと大した問題じゃないとも言える。

ただ、こうしたクルマの土台となる部分はしっかり磨き上げておかないと、その影響は後からジワジワ出てくるものだ。オーナーとなってロードスターRFに乗れば乗るほど、こうした部分の安っぽさが、「飽き」につながってこないか筆者は心配だ。

たとえば「ホンダS2000」のようなボディー剛性をこのRFが持っていたら……。当時、S2000の車両価格は300万円台後半だったことを考えると、今のマツダがそれとほぼ同価格帯のロードスターRFで、それができないはずはない。思い返せば、初代NAロードスターでそのチープさが問題とならなかったのは、あのクルマがキョロンとした愛嬌(あいきょう)のある顔つきを持っており、そこに乗り手も“緩さ”をもって接することができたからだ。対して今のロードスターは美人過ぎるから、アラが目立つ。

それでもロードスターRFは、やはり今われわれが買えるスポーツカーの中で、一番魅力的な選択肢だと思う。前述した通りFRらしい走りはオープンで楽しめばよいし、クローズドではその静粛性と美しさを堪能すればいい。要は場合分けである。

だから筆者がRFを手に入れたなら、迷わずタイヤはインチダウンする。ちょっとファットで小ぶりなタイヤを履いたロードスターRFは、きっとかわいらしいと思う。

 

 【ロードスターRF試乗】リトラクタブルファーストバックとソフトトップ、ルーフの違いで選ぶならどっち?    2017年3月26日

 

ロードスターにRFが追加されたことで、シリーズのボディタイプが2種類となり、ロードスターを欲しいなあ……と思っている人は大いに悩むことになること必至です。
どちらを選べばいいか? まあ、それぞれ好みもあるでしょうが、ちょっと結論を出してみようと思います。
バイクに乗っているような感覚が欲しければソフトトップ、ヨットに乗っているような感覚が欲しければRF……これが私の行き着いた結論です。ものすごく極端な表現ですが、ソフトトップのロードスターはバイク的、RFはヨット的だと思っています。

ソフトトップもRFも、オープンにして走るときの気持ちよさは同じ。それは風を感じて風と一体になるような感覚です。ただ、ソフトトップを開けたときの感覚は、より風を多く感じます。そしてエンジンのノイズや風を切り裂く音も多く感じます。RFもオープンにすれば風もエンジンノイズも感じますが、そのレベルはやはり低めで静けさがあります。この静かさがヨットのように感じる原因です。
はじめてヨットに乗ったときは衝撃的でした。動力がないのに風を受けると音もなくスーッと前に進んで行くのです。RFがいくら静かだからといって、音もなく走るわけではありませんし、プレミアムクラスのオープンカーに比べてたら十分にノイジーなのですが、イメージとしてヨットなのです。
そしてルーフを閉めたときの感覚も違います。ソフトップはルーフを閉めても自分は風の中にいます。クローズド状態でも風と一緒に移動している感覚に包まれたドライブをすることができるのがソフトトップです。RFは風を切り裂いている印象があります。この感覚の違いもおもしろいところです。
金額の面でみるとソフトップは249万4800円からですが、RFは326万1600円からと80万円近い差があります。まあ、バイクとヨットはもっと差がありますが、客観的に見てもRFは高級なクルマの部類に入ります。
ソフトトップは昼も夜もソフトトップを開けて走っていたい欲求に駆られます。渋滞さえしていないなら、少々の雨だって開けたままがいいです。走っていれば雨なんてほとんど入ってきませんから。でもRFはちょっと違う。シチュエーションによって姿を変えながら走りたいって感じるのです。天気はもちろん、場所や気分で自由に開け閉めしたい……そんな気持ちが生まれるのがRF。
それぞれにベストのシチュエーションを選ぶとしたら、ソフトトップはオープン状態でのビーチライン、RFは夜の繁華街を開けたり閉めたりしながら走りたい……そういうイメージです。

 

 ロングツーリングで検証 幌仕様とRF                                        2017年3月24日

 

この春は、特別だ。2台のロードスターを乗り比べできるのだから。ファストバック・クーペ仕様のRFか、それとも50万円以上価格の低い幌仕様か。ロングツーリングをしながら考えよう。
■どんなクルマ?
先代(NC型)のRHTは「リトラクタブル・ハードトップ」。電動開閉機構を備えたハードトップ・バリエーションであり、スタイルの基本シルエットは幌仕様と大差ない。ところが新型(ND型)に追加されたRFは別のクルマのように見えた。「リトラクタブル」は共通していても、ファストバックの「F」は幌仕様の標準系と異なるデザイン志向を示す。
つまりロードスターのファストバック・クーペ仕様であり、開閉式のルーフを備えていても、オープン時でもリア・ピラーは残されている。

RHTは全開時に幌仕様同様のフルオープンとなるが、RFはオープンにしてもファストバック・シルエットを譲らない。
余談だが開発時にはファストバックでフル・オープンが可能なルーフ収納方法も検討されたが、最低でも7分割が必要であり、見栄え性の点からボツとなった。
RFには幌仕様ともうひとつの大きな違いがある。搭載エンジンである。幌仕様は1.5g、対してRFは2gを採用する。これにより最高出力は27ps、最大トルクで5.1kg-mも向上した。幌仕様に対する車重増はおよそ60kg。パワー・ウエイト・レシオは約12%、トルク・ウエイト・レシオは約21%も改善される。これだけ違えば「速さ」は段違いで当然だが、走りの志向と嗜好がどうなったかは、また別の話である。

■どんな感じ?

昨夜のなごり雪の影響で伊豆スカイラインはチェーン規制、芦ノ湖スカイラインとマツダ・ターンパイクは通行止め。ちょっとがっかりで今井浜東急リゾートを立つ。雪の気配はないにしても冷え込み厳しい朝8時。ルーフを閉めるか迷ったものの、RFの快適性に期待してオープンを選択する。

全長もフロント・ピラーの位置も同じなのに妙にロングノーズに見えてしまうのが不思議だ。パッと見のプロポーションは大排気量FRスポーツクーペ的である。だが、コクピットに収まってしまえば往路に試乗した幌仕様と同じ風景。RFの独自性を感じるのはルーフ開閉時にメーターパネルに映し出されるアニメーションくらいだ。

もっとも、同じなのはコクピット周りであり、周囲に視線を巡らせればリア・ピラー。フル・オープンの全周視界とは異なっている。ただし、オープン走行時の風の巻き込みは幌仕様と著しい違いはない。幌仕様が優等生と言うべきだろうが、RFに過大な期待をするのは間違い。肌身に感じる風がロードスターらしいな…なのだ。

試乗車はVSのAT仕様。さすがに幌仕様の3割超増しの最大トルクはゆとりが違う。ゆるやかな登坂や加速では巡航ギアを維持したまま。ダウンシフトの頻度減で余力感の増加はロードスターの上級仕様に相応である。

この試乗ではAT車だったが、MT車で乗り比べても余力の差は歴然である。幌仕様は一般的な走行状況でも流れの変化が大きい、あるいは勾配変化でシフトダウンを強いられることも多々。ところがRFはアクセルの踏み込みだけでこなせてしまう。変速も運転の楽しみのひとつだが、義務と権利では大きな違いだ。
ならばRFのパワートレインが全面的に幌仕様に勝るか。個人的な好みもあるだろうが、「回して楽しい」要素は多少減少する。主にエンジンフィールの問題だが、幌仕様に比べると全体的にラフな印象がある。洗練感が薄いとも迫力があるとも言え、どう感じるかはドライバーの嗜好によるが、センの細さも含めて幌仕様を好むならちょっと違和感を覚えるかもしれない。

こういった違いはフットワークにも見掛けられた。RFの開発では重量増等に応じてシャシー周りの設計変更が加えられた。「重量増→剛性向上」が一般的だが、フレーム補強は幌仕様よりも緩めているのが興味深い。これは捻り剛性のベンディングポイントを幌仕様に合わせるため。釣りやゴルフをやっている人なら分かると思うが、いわゆる先調子と胴調子とかで語られる屈曲の中心位置。コーナリング時の前後輪のストレス負担を幌仕様に合わせることで基本操縦特性の共通化を図った。

サス・チューニングそのものは強化され、性能向上仕様らしい引き締まった味付け。アクセル・コントロールで前後輪のストレス・バランスを変えて姿勢を作る「操る妙味」も幌仕様と同じ感覚である。ただ、全体的に大味な印象がつきまとう。直接乗り比べてこそ気がつく程度の差であり、「重箱の隅」的批評を自覚して語るなら、応答遅れでオーバーアクション気味。手応えを増した操舵感覚もあって、ほのかにマッチョ志向の大排気量FRスポーツカーの薫りが漂う。

沼津ICから東名高速に。100km/hくらいの巡航では多少の横風を受けても風の巻き込みも少ない。天候も回復し、このくらいでルーフを閉じるのも無粋なのでオープン走行。11時半くらいに鮎沢PAに到着し、帰路最後の休憩と撮影を行う。真冬に等しい気温ながらオープンカーを心得た服装ならばさほど堪えない。降車してから風に吹かれているほうが余程寒い。
200km超の行程でルーフを閉じて走ったのは20km程度。空調の利きはいいのは当然として、加速時のエンジン音もマイルドになる。静粛性で幌仕様と異なるのは開閉での音質の変化。RFは開けて迫力、閉じて落ち着きといった感じである。それでも長々開けているのはトリム形状の違いで多少強まった天井の圧迫感。何より開けてこそのロードスターゆえだ。
■「買い」か?
ロードスターの原点をどちらが強く感じられるか問われれば幌仕様、と言うか1.5g車である。50万円以上高い価格をしてもロードスターらしさの上乗せはない。

ロードスター・ファストバック・クーペでは自己矛盾を来すが、RFはロードスターをベースとした上級発展型クーペ仕様の位置付け。いっそ日本でもMX-5 RFの車名で展開したほうがしっくりくる。

開ければ外界と一体となったロードスターらしさも味わえるが、プレミアム・スポーツ的ルックスが基本的な魅力。トルクフルなエンジンにしても、増量したスポーツドライビング時の迫力にしても同様である。スポーツカーの走りと性能が魅力であって、オープンカーにさして興味がないと考えるドライバーならなおさらだ。

初代ロードスターが求めたライトウエイト・スポーツとオープンカーの神髄に迫りたいと思えば幌仕様、プレミアムの雰囲気を感じさせるFRスポーツカーが好みならRFが選び分けの基本線だろう。

 

 アバルト124スパイダーを英国で試乗 ロードスターとどっちが「買い」?                       2017年2月28日

 

アバルト124の英国内におけるテスト。MX-5(日本名:ロードスター)を差し置いて買うべきか? ほかのライバルとの優劣は? いざテスト。
どんなクルマ?
カルロ・アバルトが生きていたなら、今頃微笑んでいるだろう。FCAの現代表であるセルジオ・マルキオンネもきっと同じ気持ちだろう。
近年輩出されたアバルトを名乗る、たくさんのクルマ達が用いたレシピで、その仲間達に加わるべく生まれたのが、このアバルト124スパイダーである。
手始めに、フィアット124スパイダーの1.4gターボ・エンジンはブーストを上げることで、30psと約1kg-mを稼ぎ、170psと25.4kg-mのトルクを得た。
身のこなしはどうだろう?

まず、このクルマは後輪駆動だ。そして、1060kgの乾燥重量は前後に平等に割り振られ、硬いスタビライザーとアバルト専用に調律されたビルシュタイン・ダンパーが付く。結果は言わずもがなである。
124スパイダーとプラットフォームを共有するマツダMX-5から受け継いだLSDはよく仕上げられているが、アバルト仕様となるとそれはまた別の次元だ。
玉に瑕なのは、その価格だ。
英国仕様のMX-5で最も高価な160psの2.0スポーツ・ナビ仕様が£23,695(332万円)であるのに対して、アバルト124スパイダーのエントリー価格は、ちょっと考えてしまう£29,565(414万円)からなのである。

どんな感じ?
価格のことは少し忘れるとして、パフォーマンスとサウンドはどうだろうか? サウンドはアバルトのバッジに値するものだ。

124スパイダーの小さな1.4gエンジンは、時には嬉しそうに鳴き、時には怒号し、低速域ではパンパンと音をたてる。

フルスピードの快感だけでもあなたは気に入るだろう。

パフォーマンスは特筆すべきほどではないが手堅い。ノーマル・モードでは、ターボ・ラグの存在を意識させるものの、スロットル・レスポンスの鋭くなるスポーツ・モードの応答性は切迫するものがある。

とはいえ、鞭を入れて走らせた時の感じは、アバルトの血統とはまた異なる。

実際には、率直に速いというよりも、快活というべき。中速域に入ってターボ・エンジンがその本領を発揮する時、ショート・ストロークの6速マニュアル・トランスミッションを駆使して、積極的にギアを選択する喜びが訪れるのも魅力だ。この操作こそ、アバルト124を運転するうえで最高の快感のひとつである。

決して2.0?のMX-5より速いというわけではないが、シャシーの調律が、そんなことを忘れさせてくれる。

乗り味はほとんどの場面でとても良好であるが、MX-5ほどのボディ・ロールを許容しない。これに正確なステアリングが伴うと、なんとも快活なドライバーズカーに変身するのだ。

スポーツ・モードを選択して、トラクション・コントロールを解除すると、リアの滑りだす感覚が把握しやすいため、アクセルによるコントロールが自由自在になる。英国の道で走らせるのにパーフェクトなセッティングである。
一方、手動で折りたためる布地の幌の操作性は抜群なのだが、閉めた時の車内の遮音性はあまり思わしくない。高速道路なら、ラジオの音量や喋る声を上げざるを得ないだろう。
シャシーは、アバルトがとてもいい仕事をしているのがわかる。
またインテリアに関しては、ベースとなったマツダの秀でたところを上手く踏襲している。運転席に座った時、視覚的にも操作的にもクルマとの一体感を得られるし、センター・コンソールに生えるダイヤルからも操作できる、標準装備の7.0インチ・カラー・タッチスクリーンは、最も優れたもののひとつである。
アバルトは124スパイダーを高質で特別なものとする雰囲気を演出する為に、横Gに対して十分なサポートを提供するシートや、ステアリング(チルト機能が不在なのが残念だが)、アルカンターラの内装、シリアル番号の入ったプレートを専用にあつらえている。
ほかの124と同様にアバルトのシートにもふたりの大人がゆったりと座ることができ、携帯電話と鍵がすっきりと収まるスペースが用意されている。
背後には、ベース・モデルと変わらない140?のトランク・スペースが用意されている。週末の旅行用のカバンをふたつくらい収められるだろう。おそらく十分なスペースであるとは思うが。

「買い」か?
マニュアル・トランスミッションで繰る俊敏なオープンカーに400万円以上を費やす事はそれなりの覚悟が必要だろう。
もし仮に買うならば、マニュアル・トランスミッションで乗るべきである。この試乗のあとにオートマティック仕様に乗った経験からもこれは断言できる。
大切なのは、アバルト124スパイダーが、あなたを笑顔にしてくれるかどうかだ。
124スパイダーとMX-5のハンドリングの差はわずかである。加えて、メルセデス・ベンツSLC等のその他のオープンカーは、ドライバーとの一体感が希薄である。
アバルトの装備は充実しているのもポイント。そして2.0gのMX-5に比べて質実剛健だ。
これらがアバルト124を選択する大きなポイントになるのではないだろうか。

 

  マツダMX-5ロケッティア(V6エンジン搭載車)                                     2017年2月17日

 

いつもの光景だが、何かが違う。目の前にいるのは ‘ただの’ ユーノス・ロードスターに見えるが、聞こえてくるサウンドはジャガーF-タイプのような美しいV6の調べなのだ。

ロードスターは世界的に見ても「楽しいクルマ」のひとつ。ただ、このページで紹介するクルマは何だかおかしい。どうしたというのだろうか。

初代の誕生からすでに27年が経ち、4代目へとタスキをつないでいるロードスター・シリーズ。頑なに4気筒、自然吸気にこだわりを持ったクルマである。

変化を遂げる機会を逃したのか? 違う、そうではない。開発者たちは常々「スポーツカーたるもの、軽量、シンプルで、かつバランスの良さが命である」と言っているのだ。

このクルマのオーナーであるサウジー・ブルースもそんなロードスターに魅せられたひとり。彼はガレージのロードスターを眺めながら、自身のク

ルマの俊敏さ、レスポスンスに満足していた。ただし彼がほかのひととちがうのは、「パワー」という欲求に駆られた点だ。

手っ取り早い手段はアメリカで行われているようなV8を詰め込むこと。これこそがチューニングの真骨頂なのかもしれない。しかし彼は、ロードスターに載せるエンジンをV8ではなくV6にした。
V6ならばアルファのエンジン?

そんな発想の背景には、かつて所属していたランドローバー社で、大きなエンジンを使うことによる ‘良い影響’ を活用し、趣味生の高い洗練されたクルマを作ることに触れたことが深く関与している(彼はかつて、ブリストル・ファイターのプロジェクトにも関わっていたという経緯がある)。

そんなこんなで、V8やターボに頼らず自身のロードスターをより機敏に、そしてよりレスポンスの良いクルマにするというプランが浮上した。

だとしたらアルファのV6か?

そう思い立った瞬間、彼はもっと適したエンジンがあることに気づく。

数あるジャガーのラインナップのなかで、240psを発生させる、フォード・デュラテックV6という3g24バルブの存在だ。2000年初頭のジャガーSタイプが搭載していたこれを3Dスキャンにてロードスターにマウンティングした際、収まりが理想的であるとわかった、というのが採用の理由である。

このV6エンジンの互換性について見識を深めていくなかで、理想をはっきりと実現させるにはアルミ・ブロックとヘッドが、従来の鉄ブロックのものと同じ重さである必要があった。

また、フィッティングの最適化のためにアダプト・プレートをサウジー自らがデザインし、より強力なトルクを発生させるべく、マツダ製のギアボックスと噛み合うように最適化。ただし、ギアのファイナルはいじらず、ダンパーとスプリングも純正とした。

載せ換えただけで心躍るものになるのだろうか?
際にかかるコスト 湧いてくる疑問

キットで注目すべきはフロントのサブフレーム。従来のものは、V6を収めた際のエキマニの容量がない。よってここは新しく作り出すこととした。

厳密にはプロトタイプだが、V8コンバージョン・キットを使った場合の強度と比較しても見劣りしない水準となっている。実は彼の作り上げたパーツは、キットとして、85万円ほどで購入することができる(エンジンは数百ポンドで買える中古をご自身で準備くださいとのことだ)。また、1.6ベースで作るなら別途NB型1.8?用のスロットル・ボディと、アイドル・コントロール・バルブも必要となる。

一見、古いクルマにお金を湯水のように使っているだけにも感じられる。

しかし、そもそも、ジャガーのV6を搭載したロードスターがどんなクルマなのか興味がある。そしてドライブしてみたいという衝動に駆られる。

鋭く応答するV6が搭載される小悪魔の現物を見れば、あなたの ‘心のわだかまり’ は、スッと解決するだろう。

少しのクラッキングののち、エグゾースト・サウンドはあつかましいほどに鳴り響く。ちなみにギアボックスは6速である。初期モノの5速のほうがシャキッとした動作感だと記憶しているが、いっぽうこちらはそれぞれのギア比がクロースしているのは嬉しい。

いざアクセルを踏みこむと、アイドル状態からリミッターにあたるまで蹴り出されるような感覚だ。

どこかで乗ったことのある感覚だなぁと思った。
このクルマはポルシェだ!

そうだ、これはまさにポルシェ・ケイマンだ。魅力的なサウンドとシャシー、そしてほどよいさじ加減のサスペンション。Rota製のワイド・ホイールに組み合わせるトーヨータイヤのPROXES T1-Rがグリップを補助してくれ、ノーズ・ヘビーなV8よりも応答性が高く、ターボ・チューンのものと比べてもスロットルの反応がリニアである。

路面状況が芳しくない状況だとトルクの影響が大きく、すぐにテール・スライドを起こす。ただ、それをいなすのも容易で、ライン上に戻った時にはなんとも言い難い幸福感に浸ることができる。

気になりはじめた? だとしたら、まず何をすべきか。

お金が準備できたらサブフレームを揃え、プラグや互換性のあるECUを買い、新たに迎えるエンジン・ルーム作りに徹すること。

左右2本出しのエグゾーストには、マニホールドも付属する。またフライホイールやオイルパン、アダプト・プレート、強化クラッチ、カーボンファイバー製プレミアム・チャンバー、電気式ウォーターポンプ、ホース類、フィルター、ブラケット&金具類が必要。もちろんNB型にも対応していて、試作車もあるそうなので見逃せない。

サウジー氏いわく、「最低でも25人のオーダーがなければ製造開始の引き金は引けないね」とのこと。NB型ベースもわれわれを子どものようにはしゃがせてくれること間違いないはずだ。

 

  アバルト124スパイダー(FR/6AT)【レビュー】                                  2017年2月13日

 

アメリカンなイタリアン
コアなファンから熱狂的な支持を得ている「アバルト124スパイダー」。MTモデルばかりが注目されることに少々悩んでいるらしい。今回は、不遇をかこつ(?)ATモデルに試乗。スポーツカーとしての出来栄えを確かめた。

ATで乗るのが楽しい贅沢カー

アバルトの販売が好調だという。2016年の販売台数は2240台に達した。昨年7月からディーラー体制がフィアットと統合され、多くの人々の目に触れるようになったことがプラスに働いたのだろう。もちろん、最大の要因は124スパイダーがラインナップに加わったことだ。

「マツダ・ロードスター」がベースになっているとはいえ、エンジンもスタイリングもまったく異なるイタリアンカーとして熱狂的な支持を得た。

ただ、FCA的には少々物足りないところがあるらしい。MTモデルばかりがもてはやされて、ATモデルの販売が伸び悩んでいるのだ。ユーザーの多くは男性で、サソリの毒がどうしたとかいう文言に弱いコアなファンである。アバルトはMTでなきゃ、とガンコに思い込んでいるに違いない。しかし、ライトな層に食い込んで販売成績を伸ばすには、AT版を売っていくことが必須になる。

正直なところ、せっかく初めて124スパイダーに乗れるのにATか……という気持ちがあったことは否定できない。しかし、乗ってみたらとんだ心得違いだったと気づいた。ATスパイダーはとてもいい。コンベンショナルな6段ATは、このクルマのキャラクターに打ってつけのトランスミッションだった。

ロードスターは、MTで乗るほうが楽しかった。1.5リッターエンジンはパワフルとは言えず、ダイレクトなシフトフィールを感じながら軽快に走らせるクルマだ。124スパイダーは違う。フィアットご自慢のマルチエアエンジンは、1.4リッターながらインタークーラー付きターボの力を借りて170psの最高出力を絞り出す。回転を上げていくと、はっきりと過給が効いてくるのがわかる。古典的なドラマ性が魅力のエンジンだ。

オープンにしていても風の巻き込みは少なく、強力なエアコンとシートヒーターのおかげで乗員はぬくぬくと過ごせる。寒風の中で高速道路を走っても、車内は快適な空間だ。実用性は高くない。トランクは超狭くて、2人で1泊旅行にいくのもつらいレベルだ。まあ、あまり役には立たないクルマだ。ひたすら気持ちいいだけ。つまり、究極の贅沢(ぜいたく)カーである。パッとホロを下ろし、アクセルをひと踏み。「気持ちイ〜!」と叫んで帰ってくるという使い方がふさわしい。忙しくギアチェンジしていては感興が削(そ)がれてしまう。

スパイダーという名前が、クルマの性格を的確に表している。ロードスターというとどうもスポーツっぽい響きがあり、走り屋青年が好む感じだ。カブリオレはフランスかぶれのオシャレさんで、コンバーチブルは説明的だ。スパイダーは英語のクモである。イタリア人はああ見えてアメリカのことが大好きだ。アメリカ文化がカッコいいと思っている。クーペのこともスプリントなんて呼んでいるわけで、オープンカーを英語でクモになぞらえるのもカッコつけのつもりなのだろう。

スパイダーはイタリア人好みのアメリカ風味がまぶされたクルマなのだ。おおらかに乗り、シャレのめして走ろう。124スパイダーは米伊のクルマメーカーが一緒になったFCAから生まれた。アメリカンなイタリアンは、日本人にとってもすてきなクルマだ。
【スペック】

全長×全幅×全高=4060×1740×1240mm/ホイールベース=2310mm/車重=1150kg/駆動方式=FR/エンジン=1.4リッター直4 SOHC 16バルブ ターボ(170ps/5500rpm、25.5kgm/2500rpm)/トランスミッション=6AT/燃費=12.0km/リッター/価格=399万6000円

 

  アバルト124スパイダー・ATはより多くの人を笑顔にするクルマだ                              2017年2月3日

 

MTよりもATの方が自由かもしれない

アバルト124スパイダーの6ATモデルに乗りながら、クルマ好きにとって不変的なテーマである、「マニュアルトランスミッション(MT)派 vs オートマチックトランスミッション(AT)派」について考える。MT派の主張を要約すると、自分の意志で操作することでギアとエンジン回転数を思い通りにコントロールしたい、ということになる。

けれどもこのクルマの6ATにふれると、そんな議論の内容も少し変わるんじゃないかと感じる。高度に電子制御された最新の6ATは、アクセルペダルの微妙な踏み加減に繊細に反応して、狙い通りのギアとエンジン回転数をもたらしてくれるからだ。

たとえば高速道路の合流車線で少しアクセルペダルを踏み込むと、ス

ムーズかつ素早くシフトダウン。望んだ加速を手に入れることができる。
右脚の動かし方ひとつで、ギアもエンジン回転数もコントロールできるのだ。さらにパドルシフトやシフトセレクターの操作を加えれば鬼に金棒。迅速、正確、滑らかに望んだエンジン回転数と加速が手に入る。「ATだから制約がある」というのは、過去の意見なのだ。

もちろん、クラッチ操作にひと手間かける、MTの魅力を否定するものではない。手動でフォーカスを調整するマニュアル式カメラと同じように、「うまくできた!」という喜びがある。ただしマニュアル式カメラは、操作に集中するあまり、シャッターチャンスを逃すこともある。MT車にも似たようなことが起きていないだろうか。シフトはATに任せてしまい、余裕が生まれた分をコーナリングのラインを読んだり、景色や風を楽しむことに注ぎ込むというドライビングの楽しみ方もアリだろう。

さる著名なカーデザイナーが、こんなことを言っていた。昔と違って細かい計算をコンピュータに任せられるようになったので、浮いた時間をもっとクリエイティブな作業に注ぐことができる、と。6ATを搭載したアバルト124スパイダーに乗りながら、そんな言葉を思い出した。

街中でのしっとりとした味わいは特筆もの

ひとつの発見は、アバルト124スパイダーは市街地で乗っても楽しいということだ。まず、発進加速で気持ちよく前に出るのが嬉しい。トルクコンバーター式の6ATなのでトルク増幅作用があり、これがスムーズかつ力強い発進加速につながるのだ。

信号が青に変わり、アクセルペダルを軽く踏み込む。すると、「フォーン」という乾いた排気音とともに、滑らかに加速する。穏やかにアクセルペダルを踏んでいると、6ATはいかにも効率がよさそうに、「ス、ス、ス」とシフトアップしていく。ただしシフトアップ時にはショックはまったく感じないから、注意深く観察しなければシフトアップしていることには気付かないかもしれない。

意外に感じたのは、タウンスピードでも乗り心地がしっとりしていることだ。一般的なスポーツカーは、高速ではフラットで快適な乗り心地を提供しても、街中では多少の突き上げを感じるものだ。ところがアバルト124スパイダーの場合は違う。

車体が重いというのとは違うけれど(6AT仕様でも車重は1150kgに過ぎないから、重いわけがない)、乗り心地にある種の重厚感と湿り気を感じさせる。「カツン、カツン」という突き上げのかわりに、「しっとりとした」としか表現のしようのない、落ち着いた乗り味が伝わってくるのだ。このあたりは、ビルシュタイン製ダンパーからオリジナルのシートに至るまで、アバルトのノウハウが注ぎ込まれている成果だろう。

交差点を曲がるだけでも「身を翻す」と表現したくなる軽快感と、乗り味の心地よい重みが合わさって、街中でも楽しめるスポーツカーに仕上がっている。

骨太かつ快適なオープンエアモータリング

首都高速に上がって、シフトセレクターの根元にあるスイッチをスポーツモードに切り替える。その瞬間、「フォン!」とエンジン回転が一段高くなる。スポーツモードでは、低いギアでエンジン回転数を高めに保つようにエンジンとトランスミッションを制御するのだ。

高速道路でも、100km/h程度までなら風の巻き込みはまったく気にならない。平均的な日本人の体型よりかなり座高が高い筆者でも、頭頂部をそよそよと風が撫でるくらい。髪の長い女性でも、オープンエアモータリングを満喫できるはずだ。

女性向き、といえば、温度を3段階で調節できるシートヒーターのおかげで、外気温が一ケタという寒さの中でも車内に座っているとぬくぬくと温かい。風を巻き込まない設計を始めとするテクノロジーの進歩によって、オープンカーのハードルは以前よりもはるかに低くなっている。

首都高速の中速コーナーの連続を、アバルト124スパイダーは軽快にクリアしていく。そもそも車重が1150kgと軽い上に、重量バランスは前後50:50と理想的。重い構成部品をホイールベース内に収めるというこだわりの設計が、狙った通りのラインを描けるという結果につながっている。

高速道路が楽しいのは、1.4Lのマルチエア・ターボエンジンの吹け上がりのよさと、エンジン回転が上がるほどにパワーが盛り上がるスポーティな性格によるところも大きい。ベースとなったマツダ・ロードスターより骨太で力強い印象を受けるのは、重厚感を感じさせる足まわりの設定とともに、エンジンのパワフルさが理由だ。

そしてエンジンのレスポンスのよさの影では、出しゃばらないけれど黒子のように地味にスゴい仕事をしている、6ATの存在がある。

ただただ純粋にデザインと走りを楽しめるスポーツカー

首都高速での爽快感を思えば、このままワインディングロードまで走りに行きたくなる。もちろんそれはそれでエキサイティングではあるけれど、124スパイダーというモデルは、走るのが好きな方だけに薦めたいスポーツカーとは少し性格が異なる。なぜならこのクルマは、高いデザイン性も備えているからだ。

スタイリッシュでありながら、同時に生き物のようなキャラクターも備えた外観は、路上に停まっているだけで強いインパクトを放つ。1970年代のラリーシーンを席巻した名車、フィアット・アバルト124スパイダーのモチーフを上手に引用したエクステリアは、少し大げさに言うと、周囲の街並みをヨーロッパに変えるくらいの力がある。赤の挿し色を上手に使ったインテリアといい、内外装のデザインは、目でも楽しめるスポーツカーだ。

デザインとともに好ましく感じたのがシート。デザインや色もいいけれど、腰から背中にかけて包み込むようにホールドする感触は、「椅子の文化」を感じさせるのだ。

つまりアバルト124スパイダーというクルマは、スポーツカー好き、走り好きはもちろん、ファッションや建築、インテリアが好きな方など、幅広い層を取り込む力を持っているのだ。この力を発揮するのに、6ATの存在は大きいだろう。感度の高いさまざまな方が入って来られるように、間口を広げる役目を果たす。

屋根の開閉は簡単だし、荷室もしっかり用意されている。運転に難しいコツもないから、難しいルール抜きで、ただただ純粋にデザイン性の高さやオープンエアの楽しさを享受できる。カップルやDINKSが小旅行に出かけて、時たま運転を交代する。そんな使い方がこれほど似合うクルマもないだろう。

 

  マツダ・ロードスターRF RS(FR/6MT)【試乗記】                                    2017年2月2日

 

オトナのためのロードスター
電動式のリトラクタブルハードトップと、専用デザインのリアセクションを持つ「マツダ・ロードスターRF」のスポーティーグレード「RS」に試乗。ソフトトップモデルとは一味違う、走りの魅力をリポートする。

抱きしめたくなるほどカッコイイ

「待っていても、リトラクタブルハードトップ(RHT)は出ませんよ」。現行ロードスター(ND)登場時のYチーフエンジニアはそう言ったが、代わりに出たハードルーフがRFである。

平常時はファストバッククーペ。オープン時も、ファストバックのクオーターパネルが残ったまま。RFとは、リトラクタブル・ファストバックの略だが、正確に言うと、ファストバック部分はリトラクタブル(格納)しない。

アルミの天板とリアウィンドウが出入りするときに、垂直に持ち上がり、また戻ってくる。FRP製のファストバックピースはボディー左右のフィンだけ。つまり、張りぼて。リアウィンドウはミドシップスポーツカーのようにシート背後にほぼ垂直に立っている。昔からミドエンジンフェラーリに見られたのと同じ“つくり”である。

果敢なダウンサイジングを果たしたNDロードスターのボディー全長、3915mmは、4代を重ねるロードスター史上、最も小さい。先代より約10cm短くなった。さすがにそうなると、上屋がぜんぶなくなる先代RHTの収納スペースは捻出できない。電動ハードルーフで、青天井が得られて、トランクルームを犠牲にせず、過度な重量増も招かない。そうした数々の要求に応えてみせたのがRFである。

筆者は、2代目「NB」の時代にひっそりとつくられたロードスタークーペを、スクープ写真にひと目ぼれして衝動買いした過去を持つが、いまのマツダがロードスタークーペを本気でつくると、ここまでやるか! と感慨深い。特にクローズド時のクーペスタイルは、個人の感想ですが、抱きしめたくなるほどカッコイイ。マツダがもっと大きな会社なら、ロードスターとは別のクルマとして出したかもしれない。協業の相手は結局、フィアットになったが、これを最初に見たら、アルファ・ロメオも黙っていなかったのではないか。フロントグリルに盾を付けて、21世紀の「ジュニアZ」。個人の夢想です。

足腰がたくましくなった

試乗したのはRS。スポーツと快適装備を兼ね備えたMTのシリーズ最上級モデルである。

1.5リッターのロードスターに対して、RFには北米仕様(MX-5ミアータ)と同じ直噴2リッター4気筒が搭載される。単に上屋の硬軟の違いにとどまらないのがRFの付加価値だ。

車重は1100kg。ソフトトップRSとの差はプラス60kg。ボディーもエンジンもダイエットしたNDロードスターが、RFで果たしてどう変わったか。

ひとことで言うと、かなりたくましくなった。走りだしてまず気づくのは、乗り心地が少し重々しくなったこと。RSは17インチホイールを履き、ビルシュタインのダンパーを備える。ソフトトップRSと比べると、腰から下がぐっと筋肉質になった印象だ。

エンジンもたくましい。7500rpmまで回る1.5リッターに対して、こちらは6800rpmで頭打ちになる。ライトウェイトスポーツカーとして、これはどうなの? という意見もあろうが、158psのパワーも20.4kgmのトルクも、車重増加を補って余りある。絶対的な動力性能もRFのほうがいいはずだ。

燃費も悪くない。約290kmを走って、14.5km/リッターを記録する。ただし燃料は無鉛プレミアムが指定される。

1.5リッターモデルとの比較で言うと、アイドリングストップから起きたときのブルンという揺れの大きさが、やや気になった。現行ロードスターの6段MTは、軽く正確なシフトフィールが大きな魅力だと思っていたが、このRFは変速時にちょっと引っ掛かる感じがあった

実寸以上にコンパクトに感じる

ルーフの操作スイッチは、ダッシュパネル中央部にある。人力を要するロック機構はなく、作動はスイッチひとつの全自動。開閉いずれも十数秒で終わる。計器パネルの中に、上屋の作動状況をモニターする動画が出るが、そんなものを見ている間もなく変身できる。モーター音などのメカノイズも低い。

オープン時もリアクオーターパネルは残ったままだが、前を見ていれば視界に入らないから、開放感はフルオープンのソフトトップと変わらない。さらに、屋根を開けて笑顔になるのは、音である。クローズド時、高回転まで引っ張ると“轟然(ごうぜん)”という感じで、あまりデリカシーを感じさせなかったエンジン音が、俄然、快音に変わるのだ。

町なかから、高速道路や山道まで、開けたり閉めたりしながら走ってみたが、ボディーの剛性感に不満はない。2リッター化でノーズが重くなった感じもない。電動パワーステアリングの操舵力は爽やかに軽い。ステアリングもシフトも、運転操作の動線が短く、手元で操縦できる実感がある。そのため、コンパクトなボディーをいっそうコンパクトに感じさせる美点も相変わらずだ。

余裕のある大人のためのクルマ

1.5リッターにダウンサイジングしたNDロードスターのかろやかで爽やかな走りを評価していた立場からすると、RFは最初、やや大味に思えた。だが、2日間乗ってみると、ボディー/シャシーとエンジンのバランスがとれた、また別のロードスターとしてたしかな魅力があると感じた。特にこのRSは、週末にサーキットへ通ってタイムアタックを楽しむような人には最適だと思う。ひとことで言うと、豪快なNDロードスターである。

1.5リッターモデルも、いまや安いクルマではないが、RFはスタート価格でさらに75万円高い。一番安い「S」のMTでも、324万円。RSだと373万6800円。オプションのブレンボ製ブレーキ(フロント)や、BBS製ホイールを備える試乗車は411万円あまりに達する。

だが、重くなったとはいえ1100kg。これだけカッコいい電動可変ルーフの2リッタースポーツカーが、そんなに安く手に入ると思ったら大間違いである。実際、RFに食指を動かすのは、ある程度、経済的に余裕のある年配のクルマ好きだろう。

RFのルーフ開閉がいかにスピーディーとはいえ、ソフトトップにはかなわない。NDのソフトトップは傘を開け閉めするくらい簡単だ。慣れると、前を向いたまま左手だけを前うしろへ伸ばし、ワン、ツー、スリーの三拍子で開け閉めできる。けれども、あれ、五十肩にはけっこうキツイのである。

 

  マツダMX-5 RF 2.0  海外試乗                                               2017年1月26日

 

より洗練された ‘リトラクタブルライト・ファストバック’ は、MX-5らしさも、きちんとキープしている。
どんなクルマ? 
マツダMX-5(日本ではロードスター)という単語を聞いて、どんなことを想像するだろう。
さんさんと降りそそぐ日光、スポーツカー、ソフト・トップ……?
ちなみに、英国内における先代は、20%がソフト・トップ、80%がハード・トップだったから、MX-5=ソフト・トップという連想は、もはや過去のものとなっている。まぁ、ルーフを開けてしまえば、外観はあまり変わらないのだけど。
しかし今回のRF、つまり ‘リトラクタブル・ファストバック’ は、ルーフを開けていても、外観はまったく異なる仕上がりとなっている

一見、Cピラーが浮いているかのように感じるルーフ部分。個人的には、なんだかフェラーリF599を思い起こさせる。◯か×か? こればかりは、かなりはっきり意見が分かれそうだ。
そのうえ、値段が高くなっている。2.0gの標準車とのあいだに生まれた£2,000(28万円)という価格差を、われわれはかなり冷静になって見なければならない


どんな感じ?
スチール/アルミ/樹脂で構成される3分割式のルーフは、ボタンひとつで13秒もあれば開くことができる。ちょうどポルシェ911タルガと同じような仕組みだ。
ひとつ覚えておかなければならないのは、ソフトトップよりも45kg重くなっている点。そのためフロントのアンチ・ロールバーとダンパーのセッティングを見直しているのだそうだ。
ちなみに頭上は3層のレイヤーで構成され、フロア・マットを分厚くしている。また、ノイズ吸収剤の量を増やすことで、快適性を高めているという。
情報はこれくらいにして、いざ乗ってみると、MX-5は、あいかわらず小さく、身軽である。ソフトトップと比べると瞬発力は劣っているが、特段、非力だと感じるほどではない。
ステアリングを切れば、そのぶんだけきちんと曲がってくれるのはいつものとおりだし、サスペンションの硬さもほどよい。バランスが崩れているとは感じない。
ただ、マツダが主張するほど洗練されているというわけではないので要注意。110km/h前後までは、RFもソフトトップも横並びのイメージではあるが、それ以上だと、サイド・ウインドウから風切り音が目立ちはじめるのである。
ルーフを開いて状況はよくなるかといえば、そうではなく、やはり風切り音は生じている。車体後方を起因とするノイズは少なくなっているのだが、‘洗練’ という言葉が似合うレベルとは言いがたい。


「買い」か?
「スポーツカーが欲しいひとのなかでも、ソフト・トップは嫌だという層が一定数いるんですね」というのはマツダの弁で、そのためにRFが生まれたといってもいい。
しかし、われわれは、まだまだ課題があると思っている。£2,000(28万円)という価格差を見たときに、特にそう感じる。‘洗練’ というキーワードが似合うようになったときに、はじめて魅力的な選択肢となるだろう。


実は英国では先代NCのあの取ってつけたようなハードトップ・モデルの売上が8割だった。そういったことを考えれば、スタイリッシュになったNDのRFは両手を挙げて歓迎されそうだ。但し、ソフトトップのMX-5が大好きな英国の評価はではないようだ。

 

 【東京オートサロン2017】マツダ、ロードスターにクラシックレッドを復刻…限定販売も                   2017年1月13日

 

マツダは、オープンスポーツカー『ロードスター』の初代および2代目に採用されたクラシックレッドを現行車に施し復刻したモデルを初公開するとともに、2月28日までの期間限定で販売することを明らかにした。
そんなマツダが東京オートサロン2017の会場で、2017年最初の新型車を発表しました。それは限定発売される「赤いロードスター」。
「いやいや、赤いNDロードスターなんて普通に売っていて街を走っているし」と思ったかもしれませんが、そうじゃないんです。

NDロードスターに用意されいる通常の赤は「ソウルレッドプレミアムメタリック」。ですが、限定発売されるロードスターは「クラシックレッド」と、赤は赤でも違うんですよ。ソウルレッドに比べるとソリッドで、真紅といった感じでしょうか。

 実はこの「クラシックレッド」は、初代ロードスターのメインカラーとして設定されていた赤を再現した色。ロードスターの歴史を支えたカラーとして、本来は設定のないNDロードスターにも限定車として発売することになったのでした。
ファンにはたまらないコレクターズアイテムになること間違いなしですね。
 そのうえで「ロードスター クラシックレッド塗装車は全国のマツダ販売店を通じて本日予約受付を開始、今年2月28日までの期間限定で販売する。価格は車両本体価格プラス3万2400円。ロードスターの新たな歴史の1ページにとなるモデル」と紹介した。

 

  マツダ ロードスター「RF」が世界のクルマ好きを引きつける理由                                      2017年1月5日

 

マツダのロードスターに「RF」が仲間入りした。RFとは、リトラクタブルハードトップのRと、ファストバックスタイルのFから取ったものだ。テーマカラーのグレーから、硬質無機質でメカニカルな美しさをまとったRFの魅力に迫ってみたい。

■流行色協会も認めたグレーカラー

RFの特徴の一つにテーマカラーであるマシーングレープレミアムメタリックがあるこの外装色とオーバーンの内装色が、日本流行色協会のオートカラーアウォード2016においてグランプリを受賞した。受賞者には「マシーンの鉄をイメージさせるグレーを、液体を思わせるような金属感により、グラマラスでセクシーなデザインとして作り上げた」とあり、これはこのボディカラーを見た多くの人が同感するだろう。

この塗装には、カラー層、反射層、クリア層の3コート塗装が施され、反射層にはごく薄い高輝度のアルミフレークが含まれている。乾燥過程で収縮することで、このアルミフレークがフラットな厚みになっている。

また、カラー層と反射層にはジェットブラックの顔料が含まれている。とくにこのグレーは、ハードでクールな印象のロードスターRFになっている。

ルーフの開閉は、ポルシェの911タルガに似た感じだ。ボタンを押すとリアハッチが起き上がり、ルーフ全体が電動でリアにすいこまれていき、ハッチが元の場所に戻っていくさまは、繰り返し開閉したくなるほど優雅だ。トップロック解除を含むスイッチ操作開始からルーフがロックされるまでの時間は約13秒だが、同社調べでは、純正部品である電動ハードトップ搭載の市販自動車として、世界最短だそうだ。10km/hのゆったりとしたスピードなら屋根を開閉することができるのも便利だ。

初代ロードスターからこだわり続けている127リッターの独立型トランクもついており、利便性も高い。

■エリアによって排気量の設定が異なる

マツダのロードスターは、MX-5と呼ばれ、アメリカやイギリスでも人気がある。もともと1960年代からヨーロッパを中心にライトウエイトスポーツカーブームが起きた。とくにイギリスではオースティンやロータス、ケータハムなどライトウェイトスポーツカーの名車がたくさん生まれている。マツダのロードスターもこのようなライトウェイトスポーツカーの復権を目指して開発が行われ、苦労を重ねて1989年に初代ロードスターが誕生したというわけだ。

当然ながらこのRFも、海外でも販売されるが、排気量やグレードは国ごとに異なる。このRFでは、ガソリンエンジン「SKYACTIV-G1.5」と「SKYACTIV-G2.0」の2種類を市場に合わせて導入していくという。

現行のソフトトップの4代目ロードスターは、日本では1.5リッターだが、アメリカでは2.0リッターのエンジンだ。このRFでは日本も2.0リッターが導入され、ガソリンエンジンを縦置きにして専用チューニングが施されている。S、VS、RSと3グレードの5モデル用意され、価格は324万円〜370万円台となっている
ソフトトップに比べステアリングやサスペンションに変化はないが、最上級モデルのRSには、ソフトトップモデルで人気のブラックのアルカンターラ素材をベースに、ナッパレザーに赤のアクセントを施し、レカロ社と共同開発で造りあげたシートのほか、オプションでブレンボのブレーキ設定もあり、価格以上の上質感が感じられる。

■「将来的にはあるかもしれない」?

ライトウェイトスポーツカーのお膝元ともいえるイギリスでは2.0リッターの4モデルがラインアップされ、価格は円換算で330万円〜410万円となっており、日本とあまり差がない。だがイギリスでは、2017年3月に1.5リッターエンジンが、315万円と350万円の2モデルで加わる予定だ。

日本では今のところ1.5リッターを販売する予定はなさそうだが、このRFはソフトトップに比べて80〜110kgほど車両重量が重たくなっている。それを考えると1000kgを切るソフトトップのロードスターのように1.5リッターでキビキビ走らせるよりも、2.0リッターで余裕のコーナリングを楽しむ方向性が合っているのかもしれない。いや、むしろ、よりハイパワーが望ましいのかもしれない。

各国でも同じことを考えている人がいるようで、面白いエピソードがある。

イギリスのメディアがマツダに「ターボ搭載あるいは、MPS(マツダパフォーマンスシリーズ)バージョンは出さないのか」と聞いたそうだ。すると「今のところはない」ときっぱり言われてしまった。だが、同時に「将来的にはあるかもしれないが」とも付け加えられ、嬉しくなったようだ。

記憶にある人もいるかもしれないが、「ロードスターMPS」は、2001年に発表されたN/Aで200馬力出せるコンセプトカーで、当時は市販化が噂されたものだ。しかしながら、そんな質問をついしたくなるくらい、このRFには、ロードスターのハイパフォーマンスモデルの夢を掻き立てるものが存在するようである。

現在、燃費や積載についてばかり注目される実用車が圧倒的多数を占める中で、このロードスターRFは、その塗装やデザインも含めて、クルマ好きに刺さる希望の星ともいえるのではないだろうか。

 

   マツダ ロードスター RFとソフトトップ、どちらが買いなのか!?【徹底解説】                        2016年11月22日

 

■いよいよ“ファストバックスタイル”のハードトップを備えたロードスターRFが発売開始
ホンダからS660やNSXが加わったものの、依然として国産スポーツカーは車種が少ない。2/3ドアクーペは10車種に満たない状況だ。

そうなるとバリエーションの追加も、選択肢を広げる上で大切になる。マツダ ロードスターは、電動開閉式ハードトップを備えたロードスターRFを追加設定した。2016年11月10日に予約受付を開始して、発売は12月22日だ。

先代ロードスターにも電動開閉式のRHT(リトラクタブルハードトップ)が用意されたが、現行ロードスターRFはハードトップの開閉方法が異なる。

オープンにした時でも後部のピラー(柱)が残り、ソフトトップとは違う外観に仕上げた。
これをファストバックスタイルと呼ぶ。リアウインドウが傾斜せずに直立しているから、正確には異なる表現だが、ボディを側面から見た時の形状はファストバックだ。

エンジンも国内ではRF専用とした。ソフトトップは直列4気筒1.5Lのみだが、RFでは北米や欧州に設定される2Lを搭載する。RFに1.5Lはない。

グレードはベーシックなS、ビルシュタイン製ショックアブソーバーを装着したスポーティなRS、ナッパレザーのシート生地が採用された上級指向のVSがある。SとVSには6速のMTとATが用意されるが、RSはMTのみだ。このあたりの基本的なグレード構成はソフトトップに準じる。
●気になるグレード選び!!
次はグレードの選び方を考えたい。S(324万円/価格はすべて6速MTで表記)とVS(357万4800円)では33万4800円の価格差があるが、VSはブラインドスポットモニタリングなどを含めたセーフティパッケージ(Sのオプション価格は10万8000円)、Boseサウンドシステム(7万5600円)、CD/DVDプレーヤー&地デジTVチューナー(3万2400円)を標準装着する。さらに2万円相当のシートヒーターも加えた。

そうなると装備の違いだけで約23万6000円に達するから、VSの特徴とされるナッパレザーのシート表皮は約10万円になるわけだ。VSが割安とはいえないが、前述の装備を含めてニーズに合うなら選択の余地があるだろう。逆にさほど魅力を感じないなら、Sにセーフティパッケージを加える買い方を推奨したい。

RS(373万6800円)は、Sに比べて49万6800円高い。装備も充実しており、セーフティパッケージ(10万8000円)、Boseサウンドシステム(7万5600円)、CD/DVDプレーヤー&地デジTVチューナー(3万2400円)、エンジンの吸気音を聞かせるインダクションサウンドエンハンサー(1万2096円/ディーラーオプション)を標準装着する。シートヒーター(2万円相当)を加え、これらの合計は約24万8000円だ。
そうなると残りの約25万円がビルシュタイン製ショックアブソーバー/フロントサスタワーバー/レカロ製シートという、RSの専用装備に支払う金額になる。

これも妥当だろう。軽自動車のダイハツコペンにはSグレードが用意され、ビルシュタイン製ショックアブソーバー、レカロ製シート、MOMO製ステアリングホイールなどをセットにして約20万円の価格上昇だ。ロードスターRFで25万円なら高くはない。個別に交換する時の工賃込みの価格に比べれば大幅に安い。

それでも足まわりとシートの上級化で25万円の上乗せになると、判断に迷いそうだが、乗り心地、走行安定性、操舵感にこだわるなら選ぶ価値はある。
RFとソフトトップ、どちらが買い得なのか?
価格ではRFとソフトトップの違いも気になる。RFには電動開閉機能も備わり、どの程度の価格上昇になるのかを考えたい。

注意したいのはRFとソフトトップではグレードと装備が異なることだ。VSはソフトトップに用意されないので、条件を整えやすいRS同士で比べる。

RFのRS(373万6800円)は、ソフトトップのRS(319万6800円)に比べて54万円高い。ただしRFはソフトトップにオプション設定されるi-ELOOP&アイドリングストップ(8万6400円)を標準装着した。排気量はRSが1.5リッターだからRFは500ccの拡大になり、相場は「100cc当たり2万円」だから10万円に換算される。

このほか16インチアルミホイールの17インチ化、ブレーキサイズの拡大、内装の質感向上なども含めると、RFには総額で25万円相当の価値が加わる。この金額を車両価格差の54万円から差し引いた約29万円が、電動開閉式ハードトップの対価だ。

ソフトトップもオープンモデルだから、電動機能が加わるだけで29万円では割高な印象もあるが、簡単に開閉できるメリットに加えて快適性やセキュリティの安心感も高まる。そこまで加味すれば、あながち割高ではないだろう。先代型のRHTも同程度の価格差だった。つまりロードスターは、RF、ソフトトップのどの仕様を選んでも、買い得感に大きな違いはない。
ドライバーが積極的にクルマの挙動をケアしながら走る面白さ
そしてロードスターは趣味性が重視されるスポーツカーだから、価格の割安感よりも運転感覚の好みで選ぶべきだ。特にRFとソフトトップでは、世界観がまったく違う。

ソフトトップは、初代ロードスターへの原点回帰も視野に入れて開発された。1989年に1.6Lエンジンを搭載して登場しており、後輪駆動の楽しさを味わえる半面、当時でも走行安定性には疑問があった。ハンドルの舵角とアクセル開度を一定に保ちながらコーナーを回り込んでいくと、後輪側から横滑りを開始する。そこを不安定とするか、クルマと一体になって運転する楽しさと考えるかが、評価の分かれ目だった。

しかしこの運転感覚が多くのユーザーの共感を呼び、今でも初代モデルのファンが多い。ドライバーが積極的にクルマの挙動をケアしながら走る面白さは、ロードスターならではだ。「乗せてもらっている」印象になりがちな高性能スポーツが増えた今日では、特に貴重な運転感覚だろう。
現行ロードスターはこの点に力を入れて開発され、ソフトトップのベーシックなSは、6速MTでもあえてリアスタビライザーをはずした。カーブの出口で加速しながら車両の後部を沈ませ、後輪を若干腰砕け気味に横滑りさせる感覚は、まさに初代ロードスターの再来だ。個人的には、初めて試乗した時はちょっと感涙気味になり、このまま走り続けたら30年近く前の自分に戻れるような錯覚に陥った。

堪らないほど愛しいが、ロードスターの過去を知らない人が乗ったら、果たしてどう感じるのか…。ソフトトップのRSにも似たところがあり、1.5リッターエンジンの動力性能を含めて、「ちょっと頼りない感じのスポーツカー」と思うのではないか。さらにいえば「マツダってこういうクルマを造るメーカーなの?」と誤解するかも知れないなどと、余計な心配もしたくなる。
楽しいカーライフを送る理想は・・
その点でRFは普通に良くできたスポーツカーだ。

RSを試乗したが、ボディ後部のピラーが残ることで剛性が高まり、トップを閉じた状態では一層しっかりした印象になる。むしろボディ後部の剛性が高まりすぎたので、底面の補強材をソフトトップよりも弱めた。

操舵に対する反応がソフトトップよりも正確で、後輪の接地性を高めたから安心感も伴う。ハンドルを握る手首を捻っただけで、瞬時に車両が向きを変えるようなソフトトップの軽快感はないが、歴代ロードスターに不慣れなドライバーが運転することも考えるとRFは違和感が生じにくい。

乗り心地も向上する。ソフトトップのRSはビルシュタイン製ショックアブソーバーを備えながら硬めの印象で、常に上下方向に揺すられる感覚だが、RFでトップを閉じるとセダン的な快適性が得られる。

2Lエンジンも当然ながら実用回転域の駆動力が高く、予想したほどパワフルではないものの運転がしやすい。アクセル操作による挙動のコントロールも容易だ。
ソフトトップのSと、RFのRSと両方を所有できたら、楽しいカーライフが送れると思う。今の自分でいたい時にはRFのRS。若い頃に戻ってクルマと対話を楽しみながら、少し気を使って運転したい時はソフトトップのSを選ぶ。愚息にはソフトトップのSを運転させて、正確な操作を学んでもらう。こんな妄想をさせるクルマは、ロードスター以外にあり得ない。

皆さんも試乗する時から、ロードスターを大いに楽しんでください。仮にRFを買いたい時でも、まずはソフトトップを試乗して、世界観の違いを堪能した上で判断されるのが良いと思います。

  スマートフォンサイトでも、最新ロードスターニュース / カー・アクセサリーをご覧いただけます
     
QRコードを左記より読み取りください

 

 「マツダ ロードスターRF」はロードスターなのか?                                       2016年11月21日

 

今年12月22日、マツダはロードスターに電動金属ルーフを備えた「ロードスターRF」を追加発売する。いろいろな意味でロードスターとしては異端である。異端なのだが、正直なところ本当に良かった。

「幌のモデルはスポーツカーそのものに向き合うクルマ、RFはスポーツカーのある生活を楽しむクルマだ」。
■歴代ロードスターとは何か?
 
歴代ロードスターとは、そもそも低速コーナー特化型のスポーツカーである。具体的に言えば2速、あるいはせいぜい3速までで楽しむクルマだ。ボトムスピード時速80キロメートル以下がスイートスポットだ

もちろん高速が使えないわけではないが、圧倒的におもしろく、「ロードスターは唯一無二だ」と思わせるスイートスポットは低速だ。

厳しい言い方をすれば、高速での挙動は落ち着かない。短く丸いリヤデッキは、リヤに荷重を掛けるのが難しい。四輪車はその基本特性として、前輪は俊敏性、後輪は安定性をつかさどる。そして、タイヤは垂直荷重に比例して能力を発揮する。前輪への荷重を増やせばよく曲がり、後輪への荷重を増やせば安定する。余談だが、マツダはFF車のGベクタリングコントロールで、わずか2キログラム程度の荷重の増減でハンドリングが変わることを証明してみせた。

つまり高速コーナーを安定して走ろうと思えば、リヤに荷重を掛ける必要がある。フロントミッドシップで、基本荷重を50:50にしてあるのだから……と言いたいところだろうが、それでは足りない。たった数キロでもかまわないから、空力の助けを借りないと十分な安定性が手に入らない。

だが、ロードスターは決然と前後オーバーハングを短く、またその重量を徹底軽減する道を選んできた。リヤは空力形状的にダウンフォースを得にくい上に、着力点とタイヤの距離が近いからテコが効きにくい。だからロードスターは低速コーナーでは唯一無二の痛快さを持つが、高速コーナーはその本領を発揮するステージではないのだ。

その見事な割り切りこそがロードスターの神髄であった。ところが、ロードスターはグローバル車なので、欧州でも北米でも売れる。かの国々では平均移動距離が日本とは比べものにならないほど長く、アベレージが高い。日本よりはるかに高い速度レンジを日常的に使う。だから「高速安定性を何とかしてくれ」という声は長らく開発陣に届けられていたのだ。

■2つのアシを作り分けたNDロードスター

そこで、2015年に登場したNDロードスターでは足回りのセッティングを複数用意した。1つはスタビライザーによって旋回時のロール剛性を高めて、高速旋回能力を強化したモデル。これがSレザーパッケージとSスペシャルパッケージである。いわばグローバル対応モデルだ。

対して、ロードスターの本貫である低速特化型の日本専用モデルとして用意されたのがSである。Sはスタビライザーと補強板が一部省略されている。スタビライザーがないので、ターンインから外側フロントを沈めたダイヤゴナルロールへ、さらに駆動力を掛けて外側前後輪が平行に沈む平行ロールへという各段階の移行においてリヤサスの伸びが邪魔されず、素直に動く。その結果、減速からターンイン、旋回に入るまでの挙動が自然で、外乱にも強い。

最廉価モデルであるがゆえに、お買い得用の装備簡略版と見なされることが多いが、実はこれこそが開発チームに「NAロードスターの再来を目指した」と言わせる本命モデルだ。平行ロールに入ってからの定常旋回の長いコーナーではスタビライザーがあった方が良いが、そこまではスタビライザーはコーナリングの邪魔をする。ターンインの後、すぐ脱出になるようなワインディング路であれば、スタビライザーは邪魔なことも多いのだ。

ただし、タイヤはコストとの兼ね合いで、すべてのモデル(追加車種のRFは異なる)が同一タイヤを採用しなくてはならなかった。その結果、本来低速スペシャルのSには過分なグリップのタイヤが採用されている。ハイグリップタイヤによって増えた横力は、旋回時にリヤタイヤを支持するブッシュの弾性変化を大きくし、リヤタイヤのトーインを大きくして、曲がることに抵抗をする挙動を引き起こす。これがSのわずかな瑕疵(かし)となっている。念のために書いておくが、それを割り引いても、Sこそが歴代ロードスター後継として本命モデルであることは間違いない。

つまり日本でのユースを考えると、高速道路の山岳区間を気持ち良く走りたいならSスペシャルパッケージかSレザーパッケージを、もっと低速のワインディングを走りたいならSを選ぶと、一番おいしいところが楽しめるという構成になっている。

さて、こうしてアシを作り分けたのは、ボディを軽量コンパクト、ショートオーバーハングにしたかったからだ。同じシャシーを使うアバルト124スパイダーを見ると、同一のホイールベースに対して、全長が145ミリも長い。つまり前後オーバーハングがそれだけ増えていることになる。

ロードスター用のシャシーを提供したマツダはきっとこの数値を見て頭を抱えただろうが、低速の俊敏さより、高速の安定性を取るなら、長いトランクとトランクエンドのデザインによって高速でのスタビリティが確保できるのもまた事実だ。これは何を取るかの問題だ。そして世の中にはアバルト型のクルマが多く、マツダのような手間と暇をかけてまで徹底的にオーバーハングを削るメーカーは少ない。

NDロードスターは車両の前後端と乗員の肩の後方に衝突安全のための横方向メンバーが通っている。このメンバーは当然強度が必要だから重くならざるを得ない。しかし、前後端で重量が増えればヨー慣性モーメントが増えるし、肩の後方はと言えば、これもまた車両の一番高い位置で、重量が増えればロールが増加する。だからコストをかけて金属バットに使う7000番台のアルミ押し出し材を使って軽量化を行った。ある意味一点豪華主義とも言える高価な部品である。そんなことをやってくれたからこそ、その低速俊敏性においてロードスターは多くの人の胸を打ったわけだ。

こうやってギリギリのせめぎ合いの中で軽量、低ヨー慣性モーメントを徹底したクルマの、クリティカルに重心高に影響を与える位置に、重量増加一直線の電動金属ルーフを載せようというのだから、その真意をマツダに聞きたくなる。Sの原理主義にシンクロするユーザーなら「気でも違ったのか?」と言いたくなるところだ。筆者もそれを憂えていた一人である。

■あらたな付加価値を得たRF

ではマツダは一体何を目指してRFを作ったのか? ロードスターのエンジニアリングにはすべて理由がある。例えば、エンジン1つを取ってもそうだ。従来モデルの1.5リッターのエンジンは、デミオ用のユニットだが、それをポンと載せたわけではない。はじめに「躍度(やくど)」の徹底研究があった。躍度とは加速度の上昇率、つまり加加速度のことである。

開発陣は、車両重量1トンのクルマを必要なシチュエーションで、必要なだけ加速させるために、各回転数でどれだけのトルクが必要かをプロットして、最初にトルクカーブを描いた。それを実現するために必要な改良をエンジンに加えることで、気持ち良い躍度を実現していったのだ。そのために鍛造のフルカウンタークランクを用い、吸排気を新設計した。つまり、NDにとってのベストとなる動力源としてエンジン「SKYACTIV-G 1.5」は採用されている。

だから北米の販社から「1.5なんていらない。2.0だけ寄越せ」と言われたとき、マツダは怒った。「1.5を売らないと言うならロードスターは出さない」。世界で最も台数が売れるマーケットに対してである。それだけマツダは1.5に自信と執着があった。ただし、エンジニアによくよく聞いてみると、2.0を否定しているわけではないのだ。「バリエーションとしてはありだ」と彼らは言う。ただ、基本が1.5であることは譲れないのだ。

幌モデルの最軽量グレードであるSは990キロ。RFは1100キロである。普通に考えると、RFのエンジンが2.0に改められたのは重量増加対策である。それはある一面で真実かもしれないが、実は乗ってみるとちょっと違った。

Sはアクセルを深く踏み込んでエンジンを回して楽しむクルマ。対して、RFはその余裕のある低速トルクの粘りで、静かに走ることができる。首都高速道路の渋滞は2速固定でほとんど済ませられた。もちろんそこから踏めば、スポーツカーの名に恥じない加速をする。低速の余裕あるトルクがクルマの振る舞いに新しい付加価値を加えているのだ。

心配したハンドリングは多少マイルドになっているが良好だ。直接比較をすれば差はあるが、別にレースをやるわけではない。穏やかになったとはいえ、凡百のスポーティカーとはレベルが違う。考えてみれば重量はNCロードスターの最軽量モデルとほぼ同一。RFは現行スポーツカーの中で最軽量グループに入る一台なのだ。

もう1点、大幅に改善されたのは高速の直進安定性だ。記述のように、歴代ロードスターは低速にパラメーターを全振りしたスポーツカーだった。NDで多少高速旋回のスタビリティに手が加えられたとは言え、直進はまた話が違う。低ヨー慣性モーメントは、ハンドリングに絶大なメリットがあることと引き替えに、路面の不整で車両の進路が乱されやすい。チョロチョロするのだ。それがウソのように改善されていた。試乗から戻って最初にしたことは、操安性のエンジニアを捕まえて、何をやったのかを聞くことだった。リヤサスペンションのブッシュ容量を増やしたことが一番大きいのだと言う。

そうした積み重ねの結果、普段はアシとして実用的に使いながら、時にスポーツカーとして鞭(むち)を入れて楽しめるクルマを求める人にとって絶好の一台に仕上がっている。率直な感想は現代版のMGBである。

価格は324万円からと、幌モデルとはもうレンジが違う。複雑なルーフ開閉機構を採用し、どうやっても同じ価格レンジには収められないと悟ったマツダは、ナッパレザーのインテリアを採用するなど、質感の向上に努め、RFを「大人のためのスポーツカー」と定義した。幌モデルとの差額を考えると正直高いと思うのだが、グローバルでこうした2座のクーペがいくらするのかを考えると、日本人に生まれた幸福を感じざるを得ない。このスタイルならば、「オープンカーの屋根を閉めて走っている軟弱者」という妙なプレッシャーからも解放されるだろう。屋根を開けるも閉めるも自分が主体的に決めることができる。

 

  マツダ・ロードスターRF VSプロトタイプ(FR/6AT)【試乗記】                              2016年11月19日

 

「マツダ・ロードスター」に、スイッチひとつでルーフが開閉する電動ハードトップモデル「RF」が追加された。開発者のこだわりがつまったリトラクタブルハードトップの出来栄えと、ソフトトップ車とは一味違う走りをリポートする。
不都合を逆手に取ったスタイリング

今回の4代目マツダ・ロードスターも商品企画の初期段階から、電動ハードトップありきだった。先代の3代目ロードスターでも途中に「RHT(リトラクタブルハードトップ)」を追加してからは、ソフトトップよりRHTのほうが販売台数が多くなったからだ。……なのに、先行したソフトトップの設計開発では、そんなことはお構いなしにギリギリのパッケージングをした。

そこにソフトトップよりかさ張るハードトップを押し込めようとしても、とても入りきらない。当然である。

その独特のスタイリングから「RF(リトラクタブルファストバック)」と名づけられた新型リトラクタブル・ロードスターは、そんな不都合な現実(?)を逆手にとったデザインだそうである。試作段階では強引にフルオープン形状にする方法も検討されたそうだが、それでもソフトトップと同じスタイルにはならない(=オープン時には先代RHTと同等か、それ以上に盛り上がりが残る)し、RHTとは比較にならないくらいに複雑怪奇で重い機構になってしまう。

「収納してもハミ出てしまうなら、ハミ出した状態でカッコよくすりゃいいじゃないか」との発想が、そのハミ出し部分を美しくカバーするタルガトップ風スタイルにつながった。

ロードスターRFは見た目にはタルガトップだが、実際のリアウィンドウは格納ルーフと一体である。オープン時にはウィンドウも同時に格納されるので、シート背後は貫通した巨大ロールバーのような形状になる。よって厳密にはタルガトップではなく、オープン時の開放感はタルガトップを確実に上回る。

デザイナーの理想をそのまま実車に

ロードスターRFを特徴づけているのは、1970〜90年代のミドシップスーパーカーを思わせるリアクオーターピラーの造形である。

ソフトトップのロードスターに続いて、RFでもチーフデザイナーをつとめた中山 雅氏(現在はロードスター企画開発全体の主査に昇格)によれば、RFのデザイン画は、迷いなく、あっという間に、ひと筆描きのごとくできあがったという。

ルーフを逆手に取ったファストバック(あるいはタルガトップ)にする着想を得た時点で、「もともとのロードスターのフェンダーラインや全長を生かすなら、ルーフの曲線、そしてファストバックの着地点は、これしかありえません」と中山氏。あとはビジュアル的には寸分も動かせないセンを、いかに技術的に再現するか……だった。

とくに苦労したのは「機内持ち込みサイズのキャリーバッグ2個を収納できる」というソフトトップと同等の積載能力を両立させること。普通はピラーの着地点とトランクリッドの分割線が同じ位置になるが、そうするとルーフラインかトランク開口部のどちらかが犠牲になる。

そこで、RFではクオーターピラーを含む可動カバーとトランクリッドを“はめあい”形状にすることで解決した。これを言葉にするのは簡単だが、実際にはギリギリのスキ間にモーターを仕込んで、車体に複雑な荷重がかかった状態で作動を保証するのは簡単なことではなかった。

その開発には壮大なドラマがあったのだろうが、最終的には中山氏に「最初にひと筆描きしたラインをほぼ完璧にカタチにできた」といわしめる結果となった。
ルーフを開ける動作でさえも美しく

片道約13秒というRFのルーフ開閉タイムは、マツダによれば「2016年10月現在で、メーカー純正電動ハードトップ市販車で最速」だそうだ。

それはおそらく正しい情報だろうが、あえてツッコミを入れさせていただければ、現時点では最速でも、歴代最速ではない。少なくとも、先ごろまで生産されていたフランスの「ルノー・ウインド」は12秒をうたっていたからだ。まあ、ウインドは1枚のルーフパネルが反転するだけのシンプル構造だったから、技術的にはロードスターRFのほうが何倍も困難だろうけど……。

現時点最速のハードトップ開閉を実現している最大のキモは“カバーが持ち上がる→トップを折り畳む(もしくは展開する)→カバーが下がる”という3動作がブツ切れでないことだ。ひとつの動作の終わりと次の動作の始まりが、並行してシンクロしながら、結果的に全行程がひとつの流れで進行する。また、カバーやトップが最終的にロックされる瞬間も“ガチャ”ではなく“スッ”という感じ。

ここもチーフデザイナーの中山氏やトップ開発エンジニアのゆずれない一線だったそうで、実際に見ると、なるほど見事なものである。しかも、10km/h以下なら走行中でも開閉可能。実際のオーナーになって、気分次第でトップを開け閉めするシーンを想像すると、こういう細かい親切はなんともありがたい。

日本で販売されるRFはソフトトップとは異なる2リッターとなる。もちろんRFが1.5リッターで成立しないわけではなく、欧州仕様のRFには1.5リッターも用意される。また、北米向けは欧州とは対照的に、ソフトトップ、RFともに2リッターだ。

われわれとしては日本でも選択肢をすべて用意してほしいところだが、マツダの開発陣は「ソフトトップは使いきれる1.5リッター、RFは余裕ある2リッター……という日本のラインナップがベスト」とゆずらない(笑)。
ボディー剛性もアシのチューニングも好印象

今回は試乗もできたのだが、発売直前の プロトタイプを都心でチョイ乗り……という条件だったので、細かいことは書きづらい。

試乗車は穏健グレードの「VS」。タイヤがソフトトップより大径の17インチとなるのはRFだからではなく、2リッターだからである。海外向けの2リッターはソフトトップでも17インチが基本だ。

車重が1.5リッターのソフトトップより約50kg重いので、全体に重厚感があるのは当然としても、同時に、RFはより落ち着いたフットワークを意図した調律になっている。なるほど従来のソフトトップより、低速でもアシは滑らかに動いている感じである。

また、 クルマ全体の剛性感もソフトトップより好印象なくらいで、「ブリヂストン・ポテンザS001」というタイヤチョイスもあって、路面からの突きあげも、いかにも丸められて快適だった。

ただ、今回のRFのサスペンションは細部のチューニングだけでなく、リアアッパーアーム付近に新しいフリクション低減策が盛り込まれているのも、奏功しているっぽい。ソフトトップ(のリアスタビライザー装着車)にあるリアが少し突っ張るようなクセが、RFではまったく気にならなかったからだ。

この新リアサスはどうやらRF専用というわけでもないようで、開発陣は明言しなかったが、遠からずソフトトップにも適用される気がしてならない(あくまで個人の感想です)。

2リッターは1.5リッター比でトルクが太いだけでなく、許容回転数も600rpmほど下げられている。つまり、1.5リッターのようにブン回すのではなく、もっと気軽な走りを想定している。

そういうこともあって、RFももちろん6段MTで気持ちよく走ったが、MTに対する6段ATの印象も相対的に上がっている。クルマまかせでも、ちょうど2リッターエンジンのおいしいところを引き出してくれるのだ。

もともとロードスターの6ATはトルコンATとしては 屈指のキレ味であることもあり、とくに今回のVSような上級グレードでは、6ATのほうがクルマ全体のリズム感にはマッチしているように思えた。

 

 【マツダ ロードスターRF 試乗】クーペそのものの乗り味も味わえる…                              2016年11月19日

 

マツダ『ロードスター』のラインアップに電動ハードトップを備えた「RF」(リトラクタブルファストバック)が追加された。
リトラクタブルファストバックの名が示すとおり、ロードスターRFはソフトトップ仕様とは異なるカッチリしたスタイリングで独特の魅力を放っていた。試乗グレードはもっともスポーティなRSでミッションは6MT。ボディカラーは最近追加された新色のマシーングレーメタリックで、よりリトラクタブルファストバックのスタイリングが際立っていた。
ハードトップの開閉は12〜13秒程度で完了する。操作はインパネ中央の下よりにあるスイッチを上下させるだけ。ルーフのロックを外すという

行為も不要だ。10km/hまでなら走行中でも開閉が可能だということで、クルマをゆっくりと発進させながらルーフをオープンした。オープンカーは走りながらルーフを開けた方が絶対にカッコイイ。
スイッチは押し続けないとならないので、本当にゆっくりと走りながらの操作。かなり空いている道じゃないと、この快感は味わえない。
ルーフが全開になったところで、アクセルも全開…といきたいところだが、都内一般道の試乗なので自制心を働かせたアクセルワークでクルマを進める。ソフトトップのロードスターが1.5リットルエンジンを搭載するのに対し、RFに搭載されるエンジンは2リットル。最高出力&最大トルクは158馬力/200Nmで、1.5リットルに比べて27馬力/50Nmほどスペックアップされている。
普通はエンジンの排気量を増やすとギヤを低く(重く)して、燃費や快適性を向上するものだが、ロードスターRFはそれを拒否した。
ミッションは1.5リットルと同じで軽々とつながりのいいセッティングのまま。1.5リットルと同じくリズムに乗った走りが可能で、コーナーに向かってシフトダウンしていくのが楽しい。
そしてコーナーだ。RFは1.5リットルよりも1サイズ太い205/45R17サイズのブリヂストン・ポテンザS001を履く。加えてRSグレードはビルシュタインダンパーが組み合わされるのでコーナリングの安定感はバツグンにいい。ボディ剛性もソフトトップモデルより向上されているようで、ステアリング操作に対するクルマの動きの正確さは高い。
ルーフを閉めて走った際の快適性はよく、クーペそのものの乗り味を味わえる。とくに風切り音はよく抑えられていて、ソフトトップのロードスターとは一線を画す静粛性を実現している。55×40×25cmサイズのバッグを2個搭載できる容量のトランクも備え、ハードトップタイプのオープンルーフを持つ2ドアモデルとしてはかなり高い実用性を誇ると言える。
ただし、価格はソフトトップモデルと比べるとグッとアップ。RFは324万円〜373万6800円の価格帯で、250万円を切る価格設定のあるソフトトップモデルと比べるとかなり上級のイメージとなる。

 

  日伊合作で復活した名車「アバルト124スパイダー」                                         2016年11月16日

 

「アバルト」のスコーピオンエンブレムには、長い歴史がある。
元をたどると、フィアットの小排気量車をベースにしたエンジンチューンやレース車両の製作を手がける自動車メーカー、「アバルト&C.」へと行き着く。「アバルト&C.」は1971年、フィアットに買収されレーシング部門を担うようになるが、1981年には会社自体が消滅。
アバルトの名は残ったが、会社としての歴史は途絶えた。「アバルト&C.」の名称がFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルス)の一組織として復活したのは2007年。その翌年の2008年には、新型「フィアット500」をベースとした「500アバルト」を発表。
世間の耳目を集めた。そのアバルトが新たに手がけたのが「アバルト124スパイダー」である。

「マツダ・ロードスター」をベースにアバルトが味つけを施した「124スパイダー」
 
そもそも「124スパイダー」は、WRC(世界ラリー選手権)をはじめとする様々なレースにおいて、幾多の栄冠を手にした名車である。
その名が、40年の時を経て『アバルト』ブランドとして甦った。
ベースとなったのは、新型「マツダ・ロードスター」。生産はマツダが本社工場にて行い、スタイリングデザインやパワートレイン、室内装備・材料、サスペンション及びステアリングフィールはFCAが独自で開発した。心臓部には、1.4Lマルチエア4気筒ターボエンジンを搭載。最高出力170ps、最大トルク250Nmを発揮し、0-100km/hの加速は6.8秒(欧州仕様参考値)となっている。軽量素材の使用によって車両重量は1150kg(マニュアルモデルは1130kg)に抑えているので、パワーウェイトレシオはクラストップの6.2kg/hp(乾燥重量1060kgの場合)を達成した。
また、エンジンノートは、エンジンの回転数に応じて排気経路が変わる「レコードモンツァ・デュアルモード・エキゾーストシステム」をアクセサリーで設定。心地よい深みのあるサウンドを愉しむことができる。
 トランスミッションは6速マニュアルと6速オートマチックを設定。マニュアルはストロークの短いダイレクトなレバーによる速やかで正確なシフトが特長だ。オートマチックはトルクコンバーターを採用し、エンジントルクをフルに活用するとともに本格的なレーシング感覚を実現している。エンジンとトランスミッションから産みだされるパワーを路面へと伝えるサスペンションには、フロントにダブルウィッシュボーン式、リアに5アームのマルチリンク式を採用。コーナリング時や減速時の安定性を高めるよう特別なチューニングを施した。

マツダ・ロードスター」とは異なる「アバルト124スパイダー」独自のデザイン
 
インテリアは見られることを意識したスタイリッシュな造作だが、その根底にあるのはドライバーズファーストの思想。シートはサポート性と快適性を兼ね備えていると同時に、ドライバーがクルマの挙動を感じやすいように可能な限り後方に低くセッティングされている。ちなみに、シートの素材はアルカンターラとレザーの組み合わせに加え、オプションでオールレザーを選択可能だ。
 オープンカーらしいのは、快適性の確保のために標準装備されたシートヒーター。そして、防音型のウィンドスクリーン、リアウインドウ、2層ソフトトップを設置することで高い遮音性能を実現した。ソフトトップの開閉は手動だが、運転席から片手で簡単に行うことができる。
軽量でキビキビと、鋭く走る姿は、小さくても侮れない一刺を持つサソリそのもの。40年ぶりにその名が復活した「124スパイダー」に、伝統の『アバルト』のチューニングと「ロードスター」の技術が加わった1台。走りを堪能できるピュアスポーツであることは間違いないだろう。

 

   マツダ・ロードスターRF VS (国内初試乗)                                           2016年11月10日

 

どんなクルマ?
確かに車名はマツダ・ロードスターという今までのロードスターと同一のものではあるが、今回新たに追加されたリトラクタブル・ハードトップ・モデル、RFは、オープン・モデルのロードスターとはまったく別の異なるシーンを想像させるクルマだった。

NC、つまり先代、3代目のロードスターからバリエーションとして追加されたパワー・リトラクタブル・ハードトップ(PRHT)はただ単に標準的なロードスターのソフトトップの部分をハードトップにしました、といったようなモデルであった。それに対し、新しいRFは美しいファストバック・クーペ(というよりもベルリネッタと呼びたい)ボディをまとった華麗なモデルに仕上がっているのだ。

もちろん、メカニカル的にも大きな変更点はある。それはパワー・ユニットの変更だ。これまでの直列4気筒1.5gノーマル・アスピレーション・エンジンから2.0gノーマル・アスピレーション・ユニットに変更されたことだ。パワー、トルクは158ps/6000rpm、20.4kg-m/4600rpmだから、1.5gユニットに対して27ps、5.1kg-mほど上がったことになる。しかし、最高出力の発生回転数は1000rpmほど落ちている。また、排気量アップしたエンジンとリトラクタブル・ハードトップの追加によって110kgほど重量がアップしている。

更に、足まわりはハードトップらしい上質で靭やかな走りを感じさせるための独自セットアップとなっている。具体的には重量と剛性の変化に伴って、ダンバーのガス圧、フロント・スタビライザー、リアのスプリングとバンプストップ・ラバー、サスペンション・リンクの変更などを行っている。また、ホイールもオープン・モデルでは16インチと17インチが用意されていたが、RFでは17インチ1本に絞られてる。

この他、ラグジュアリーな雰囲気に合わせて、オープン・モデルではいわゆる普通の本革をオプション設定していたが、このRFのVSグレードには高級なナッパ・レザーがオプション設定されるなどしている。

グレード展開は、ベーシックなS、最もメインにとなろうVS、そしてMTモデルのみの設定となりブレンボ・ディスクなどがオプション設定される走りのモデル、RSの3グレードだ。
どんな感じ?

そのリア部分を真横から見た姿はランボルギーニ・ミウラのようであり、リアを斜め後ろから見た姿はディーノ246GTを思い起こさせた。特に40歳代、50歳代のスーパーカー・ブームの洗礼を受けた人間には少なくともそう想起させるスタイリングだ。デザイン本部長の中牟田泰氏や、チーフ・デザイナーの中山雅氏にストレートにこれをぶつけてみたら、「うふふ、パクりました。」という答えが返ってきた。もちろん、パクりましたというのは冗談だが、1960年代から70年代のスーパーカーといわれたイタリアン・エキゾティックのデザインをオマージュし、リスペクトしているという意味だろう。この美しさはガンダムチック(これも古い言葉だが)なデザインの多い昨今、貴重な存在だ。

本当にファストバック・クーペの美しさを追求したのだろう。そのこだわりは、実に細かいところまで作り込まれている。例えば開閉するルーフとボディのつなぎ目のラインは、単純にルーフの開閉機構を収納するためにここをこう切りました、ではなく、RFのボディ・ラインを崩さないところにパーティング・ラインを入れ、そのラインを保持するために最後の最後まで開閉機構の小型化などを行ったという。

ルーフ自体の開閉も、ボタンひとつで操作が可能。NCではルーフのロックをマニュアルで外す作業が必要だったが、RFではメイン・コンソール中央下部のスイッチを押すだけで全てが終了する。これも、オープン化する時、あるいはクローズド化するときの操作を優雅に見せたいというためのもの。更に、ルーフはフロント&ミドル・ルーフ部と、リア・ルーフ部に分かれるが、この2つのパーツと、バック・ウインドーの開閉動作がオーバーラップして動くようにしている。その結果、13秒という世界最短のルーフ開閉時間が実現されたのと同時に、非常にシームレスな美しい動きを見せるのだ。中山氏は、クルマがショーウインドーに移ったときなどにルーフを開けてみてその美しさを確認して欲しいと言っていた。
さて、少しメカニカルな面にも触れておこう。SKYACTI-G 2.0ユニットは、110kgほど重くなったボディに対してもそのパワー・アップ分でお釣りがくるほどの動力性能をロードスターに与えている。特に、中低速でのトルク感の向上は、排気量が33%もアップされたのだから誰もが実感できるもの。最高出力の発生回転数が1000rpm落ちた分、エンジンの吹け上がりなどの軽快感はすこし削がれたようだが、それでもまだまだ軽快なユニットだ。パワー・デリバリーはスムーズなまま。また、足まわりもオープン・モデルよりもジェントルなタッチで、街中や高速クルージングでは明らかにRFのほうが落ち着きが良い。

それでも、ステアリングの初期応答性といったロードスターの命とも言える「人馬一体」感が少なくなったというわけではないから安心してほしい。今回試乗したのはVSグレードであり、スポーティ・グレードのRSではなかったが、このVSグレードのサスペンションの味付けがベスト・チョイスだと容易に想像ができた。また、トランスミッションも6ATと6MTの2つが用意されるが、6ATでもパドル・シフトを備える上に、その出来は非常に良いものであるから、敢えて6MTをチョイスする必要を感じなかった。3ペダルを操る楽しみもあるかもしれないが、おそらく普通のドライバーが乗る分には6ATの方が速いに違いない。

そして、クローズドの状態での室内の静粛性についても不満はまったくなかった。さすがにソフトトップ・モデルの幌を閉めた状態とは比べものにならない。ボディ剛性についても、問題はなしとしたい。
「買い」か?

冒頭に書いた、まったく別のシーンを想像させる、とは、オープン・モデルのロードスターが、どちらかといえば軽快な走りを求めるユーザーに訴求したクルマであるのに対し、RFは優雅にオープンエア・ドライビングを愉しむ、あるいはクローズドでの美しいスタイリングを愉しむクルマでだということだ。実際にはそれほど大きな差はないかもしれないが、オープン・モデルは比較的若いユーザーがワイディングなどを軽快に走るのに対し、RFは子供達も独立し夫婦2人で余暇を過ごすアダルトがゆったりと愉しむGT的なスポーツカーだと思う。

本当にオープン・エアを楽しみたいのであればオープン・モデル一択だ。しかし、普段は屋根を締めて、気持ち良く走れる郊外のワイディング・ロードや、日差しが心地好い季節に屋根を空けて風を楽しみたいという向きにはRFの方がベスト・チョイスだ。

日本市場では、オープン・モデルは1.5g、リトラクタブル・ハードトップ・モデルは2.0gというマツダの選択も正しいものだ。オープンの2.0gやリトラクタブル・ハードトップの1.5gは不要だ。

価格は、3,261,600円から3,736,800円と、オープン・モデルに対して70万円ほどのアップだが、その美しいボディとパワーアップしたエンジンを手に入れる差額とすれば、決して高いものではない。

   マツダ・ロードスターRF VS

  価格  3,596,400円
  全長×全幅×全高  3915×1735×1245mm
  ホイールベース  2310mm
  乾燥重量  1130kg
  エンジン  直列4気筒1997ccガソリン
  最高出力  158ps/6000rpm
  最大トルク  20.4kg-m/4600rpm
  ギアボックス  6速オートマティック
  サスペンション  ダブル・ウィッシュボーン / マルチリンク
  ブレーキ  ベンチレーテッド・ディスク / ディスク
  ホイール+タイヤ  17 x 7J + 205/45R17
  燃費(JC08モード)  15.6km/?

 

 

 【SEMAショー16】マツダ ロードスターRF に「Kuro」…7馬力向上                                2016年11月6日

 

マツダの米国法人、北米マツダは11月1日(日本時間11月2日未明)、米国ラスベガスで開幕したSEMAショー16において、新型『ロードスターRF』の「Kuroコンセプト」を初公開した。
同車は、米国市場で発売されたばかりの新型ロードスターRFをベースに開発されたコンセプトカー。新型ロードスターRFは、電動リトラクタブルハードトップを装備。クーペボディとオープンボディが、簡単に切り替えられる。
SEMAショー16で初公開されたKuroコンセプトでは、ボディカラーをサテンブラックメタリックで塗装。黒色に近い灰色、チャコールのセミマット塗装が、類まれな存在感を主張する

足元は、BFグッドリッチ製の215/45R17サイズ「Rival G-Force」タイヤを装着。レイズ製のホイールを組み合わせる。ブレンボ製のブレーキと調整式サスペンションは、レーシングカーの『グローバルMX‐5カップカー』から移植された。
この他、軽量なセンターエグゾーストシステムを装着。北米マツダは、「最大でおよそ7hpパワーが向上した」と説明している。

 

   アバルト124スパイダー(FR/6MT)【試乗記】 124スパイダーマツダの違いは                           2016年11月2日

 

アバルト流“快楽へのアプローチ”
アバルトのオープンスポーツモデル「アバルト124スパイダー」に試乗。市街地や高速道路、ワインディングロードなど、さまざまなシチュエーションを走り、ベースとなった「マツダ・ロードスター」との違いを浮き彫りにする。
日本人はスゴいのが好み

アバルト124スパイダーを転がすたびに、そういう気持ちがほんわかとわき起こる。その理由は、このスポーツカーが“マルチエア”と呼ばれる1.4リッターの直噴ターボエンジンを搭載しているからに他ならない。

イタリア本国では(少なくともオフィシャルには)マツダの“マ”の字も

語られていないとの話を聞いたが、ご存じの通りこのアバルト124スパイダーはマツダ・ロードスターのシャシーを使って作られた、後輪駆動のオープン2シーターだ。当初はアルファ・ロメオがこれを使って次期型「スパイダー」を作るとアナウンスされていたが、いつの間にかそのプロジェクトをフィアットが引き継ぎ、あれよあれよという間に仕立ててしまった経緯がある。

アバルトというからにはそのベースがあり、ヨーロッパと北米ではベーシックグレードを「フィアット124スパイダー」として販売しているようだが、日本では今回試乗した「アバルト」のみ。これは筆者の推測でしかないが、日本には本家であるマツダ・ロードスターがあるからバッティングを避けたのだろう。
また日本はアバルトに限らず、ベーシックグレードよりもスペシャルモデルが特に売れる傾向がある。ロータスが世界で一番売れているのも日本だし、ルノーでも「ルノースポール」の販売台数は、やはり世界で3本の指に入る。ポルシェにしても「911」は北米や本国ドイツの次くらいに人気があるはずである。

懐かしのターボエンジンの味

話を戻すと、エンジンのキャラクターというのはその“時代感”によって構築されていくものだ。現代の潮流は、完全なる「トルク型」。その理由は間違いなくエミッションコントロールと燃費性能の追求で、低中速トルクのパンチ力と、多段化したクロスレシオのトランスミッションによって、エンジンを回さずとも加速力と高速巡航性能を得られることがスタンダードになっている。

そんな世の中にあって、このアバルトがちょっと面白いのは、はやりのダウンサイジングターボと古典的なターボの特性が、うまくミックスしているところだろう。

1.4リッターの小排気量エンジンをターボ化したものだから、過給がきちんと掛かるのは3000rpmを過ぎてから。
ローギアードな1速や2速の加速はよいとして、例えば街中を3速以上でクルージングしているような場面でいきなり目の前が開けても、きちんとシフトダウンしてやらないと、加速体勢に入らない。

これが筆者には、ちょっと懐かしい感じがした。イマドキのダウンサイジングターボならたとえ1500rpmでもアクセルをちょこっと踏み足すだけで、トルクがわき起こってクルマは進む。それができないアバルトに最初には「む?」と眉をひそめたけれど、それによりいかに自分が現代慣れしていたのかを確認できたし、このシフト操作による“ひと手間”こそ、クルマ好きがスポーツカーに求める対話なのだと久々に思い出した。

今回試乗したのは6MTで、その手応えは本家ロードスターよりもちょっと曖昧なフィーリングだが、これは先代「NC」型のトランスミッションを採用したことが理由らしい。NCロードスターは確かに2リッターだったし、25.5kgmのトルクに耐えるにはうってつけなのだろう。北米仕様の2リッター用トランスミッションは使えなかったのかな? などと想像を巡らしつつも、ほどよく緩い感じがその乗り味とも絶妙にマッチしていたので、それほど悪い気はしなかった。

そう、アバルト124スパイダーは、普段使いでは実にまったりと走ってくれるのだ。過給ゾーンを外すと出ばなをくじかれるけれど、これをキープすれば必要にして十分なトルクが得られ、そのしなやかなサスペンションとともに快適なクルージングができる。
「SPORT」モードで本領発揮

ターボ化とエクステリアのデコレーションによって、最も軽い「ロードスターS」との比較では140kgも違う車重がそうさせるのか、乗り味も落ち着きがあっていい。特にロードスターで感じた操舵における初期応答性の過敏さが街中では薄らいでいる。最初からフロントに荷重(プリロード)が掛かっているために、サスペンションの沈み始めが穏やかなのである。また路面からの突き上げ感も、重量増によって対策されたのであろうダンパーのダンピングが、うまく衝撃を吸収してくれる。

そう書いているとこのスパイダーがロードクルーザーだと勘違いされてしまいそうが、それだけじゃない。もちろんその性格も持ち合わせているのだが、お楽しみは過給圧をはじめとしたエンジン制御が先鋭化する「SPORT」モードボタンをポチッと押してからだ。

ジキルとハイドとまでは言わないが、このモードに入るとスパイダーは、インタークーラーターボの実力を発揮して、きちんと“サソリの毒”を前面に押し出して来る。

エンジン回転のリミットは6500rpm付近と低めで、針がリミッターに当たってもエンジンは“モォ〜”っとうなるだけなのだが、そこまでの行程はパンチがあり、ひとことで言えば本家よりもずっと速い。なおかつトルクの出し方がうまく、これがオープンエアの走行フィールと合わさると、本当にドンピシャな刺激になる。
ロールでクルマと語り合う

17インチタイヤを履くことでスタビリティーは確保されているが、きっちり走らせるとハンドリングの本質は本家ロードスターと同じ。前輪のグリップをあてにして、ブレーキング重視でコーナーへノーズをねじ込んでゆくと手応えが薄く、ステアリングを切り込んだ際のインフォメーションが希薄になる。これはオープンボディーゆえにフロントのサスペンション剛性を上げられないこと(乗り心地からの要求)と、電動パワーステアリングの操舵フィールによるものだろう。

だからアバルトを気持ち良く走らせるには、ブレーキングをあまり追い込まず、さっさとターンしてしまうに尽きる(アンダーステアは出さずに、だ)。ターンインではなくターンミドルで外側ふたつのタイヤに荷重をかけると、実に気持ち良いグリップ感でコーナリングを開始してくれる。ロールモーメントでクルマ(およびタイヤ)と会話することができるのだ。

そのとき生きてくるのがターボパワー。この穏やかで力強いトルク特性が、後輪をジワジワさせるのも、逆にグリップさせるのも自在にこなしてくれる。その際に機械式LSDが絶妙なトラクションを与えてくれるのはとても助かる。ドライバーは自分の運転がうまくなるほどに「ポテンザRE050」のグリップを「やや高いかな」と感じるだろうが、それまでの安全を保証してくれる意味では、そのチョイスも絶妙だ。
マツダとはここが違う

ちなみに富士スピードウェイでアバルト124スパイダーを走らせたときは、オーバーハング重量の増加がサスペンション剛性に対して余計なイナーシャ(慣性)を生み出していると感じたが、ワインディングロードではその影響が出るほど飛ばさないから、ノーマルサスペンションでも十分に楽しく走ることができた。

本家ロードスターは少ないパワーを使い切って走らせる楽しさを追求するタイプ。それゆえにチョット本気を出すと、常に高回転をキープして走り続けなければならない。それがバイクのようで楽しいのだけれど、「アドバンスポーツV105」を標準タイヤとすることからもその高いグリップが支配的で、タイヤとの会話を楽しむには、少しばかり限界が高いと筆者は思う。

対してアバルト124スパイダーはパワー&トルクがあり、場所を選べば本家よりもイージーにマシンコントロールを楽しめる。それが結果として、走りを追い込まない“ゆるさ”になっていると思う。この快楽に対するアプローチの違いが、マツダ・ロードスターとの一番の違いだ。

どちらが欲しい? と聞かれたら悩んでしまうけれど……マツダ・ロードスターにこのエンジンを積んでくれたらいいかも! と今回は逃げておくことにしよう。

 

  フィアット124スパイダー                                                      2016年10月30日

 

■プロローグ

“2対のボンネットの隆起はオリジナルの124スパイダーへのオマージュ。かつては大きくなったエンジンを収めるための膨らみであったが現在は……?” ― マット・プライヤー (ロードテストエディター)
あなたがこのクルマをどのように捉え、どのような印象を抱いているかはひとまず置いておいて、フィアット124スパイダーの登場はグッドアイデアだったと、わたし自身は思っている。

なぜならフィアットは、500以外に売るクルマを持ちあわせていなかったからだ。いちおう「ティーポ」なるモデルも復活したが、あれはマーケティング上の意図もあっただろう。だから124という小さなスポーツカーを作ったことはよい判断だった。

特にアメリカのマーケットは、124スパイダーの登場を喜ぶはずで、だからこそかつて親しまれた124スパイダーの名をつけたというのもあるだろう。

ただ、マツダがMX-5を1990年代から継続的にラインナップの支柱としているのに対して、フィアット・バルケッタやアルファ・ロメオ・スパイダーは浮かばれない時期が少なからずあった。

よって、現行の124スパイダーの投入は、フィアットにとっての正念場といえよう。

オマージュのオンパレードで、MX-5の影に居続けるしかないか、あるいはトリノのアイデアが正しかったかどうか? いざテストをはじめよう。
■特徴

“ブラボー、フィアット! トランク・フードを開けるためのスイッチをMX-5の位置から移設した点をまずは褒めたい。ほかにも同じような配慮があればいいのだが” ― ニック・カケット(ロードテスター)

124スパイダーとMX-5を見間違えるひとはいないだろう。たしかにシャシーや内装は共通パーツが目立つが、ボディ・パネルは1枚として同じものを使っていないからである。プロポーションは確かに似ているものの、全長がMX-5より長いのは一目瞭然だ。
デザインはフィアットが独自でおこなった。500ほどオリジナルと似てはいないが、リアのフェンダーなど、ヴィンテージ・モデルの要素を積極的に、しかも賢く取り入れていることはよくわかる。

真のスポーツカーといえるかどうかは、より客観的な見方をしなければならないが、すくなくともAUTOCARのテスターのなかで、124のデザインを「不快だ」という者はいなかった。

ボディ・キットやターボチャージャーが加わっているにもかかわらず、車重が1125kgに抑えられているのもよいではないか。と、思う。

ここ英国では、MX-5には1.5gの自然吸気ユニット(131ps)と2.0gの自然吸気ユニット(160ps)が組みあわせられるが、フィアット124スパイダーは1.4gの「マルチエア」ターボ・ユニット(140ps)の一本立て。アバルト版が同エンジンの170psを発揮するタイプを搭載する。

1.5gのエンジンを搭載した標準のMX-5と同じくLSDは組みあわせておらず、ダンパーもビルシュタインではなくスタンダードなものとなる。

サスペンションは4本とも独立式で、セッティングは124用に改められている。形式はマツダと同じくダブルウィッシュボーンとマルチリンク。ステアリングはデュアル-ピニオンの電制方式。
ギア比は異なるが、ほかのメカニカルはMX-5と同じ。プラットフォームも特に改められておらず、製造は日本の広島県でおこなわれる。

インテリア

“手動で開閉する幌は構造的に優れている。電動式より早く開閉できるのもよし。片手で操作できるのはもっとよし” ― マット・プライヤー (ロードテストエディター)

エクステリアはMX-5と異なっているが、車内に乗りこんでみるとインテリアは共通している部分が多い。つまりマツダがフィアットにパーツを提供しており、フィアットがエンブレムを張り替えている。

したがって7.0インチのタッチスクリーンがダッシュボード中央に設置されるわけだが、124スパイダーの場合、エントリー・グレードでは組みあわされない。ただ、手放すことを考えると、査定のうえでは必須項目だといえよう。

タッチスクリーンは往々にして操作しやすく、メニュー・ボタンやスクリーン上の表示など、いかに直感的に見せるかを(マツダは)かなり慎重に考えたのだろうと推測できる。ちなみに「ルッソ・プラス」と呼ばれるグレードには、BOSE製のスピーカーがつく。
小物入れが決定的に不足しているのはマツダMX-5と同じだが、荷室容量はMX-5よりもわずかに大きくなっている。といっても、その差は10?程度だ。たいした差ではない。

パフォーマンス

“ESPは切り替え可能。ただ、124スパイダーは、あり余るほどのパワーや、それをタイヤに伝えきるほどの安定感があるわけではない” ― マット・プライヤー (ロードテストエディター)

以前テストした際、124スパイダーのエンジンは高回転域でゼイゼイと息を荒げていた。

が、それから3000km以上の距離を重ねたテスト車は、以前よりも軽くエンジンが回るようになった。

といってもターボ・ユニットであるから、ミドル・レンジがもっともおいしいのは変わりない。ちなみにピーク・パワーは(140ps/5000rpm)、ピーク・トルクは(24.5kg-m/ 2250rpm)。

2000rpmが力不足なのは気になるが、2000rpmを超えるとエンジンのパンチ力は一気に増す。吸気音も魅力的である。

ただし数値が示すほど、体感的には速くない。

よって0-97km/hタイム(=7.3秒)よりも、0-48km/hタイム(=2.5秒)のほうが魅力的に感じるだろう。この数字は、ほとんどのFFのホットハッチよりも速い。

レスポンスは全般的には不満がなく、ターボ・ラグもほとんど看守されない。タービンが回っているような音がしないのもよい。

6速マニュアルのシフト・フィールは明快で、ギア比もエンジンの出力特性にマッチしている。ペダル配置もよく考えられているからヒール・トウもしやすい。制動力も不足しておらず、ペダルを踏んだ感触も気持ちがよかった。
乗り心地とハンドリング

“急な操舵を試みると、ボディのゆるさが気になる” ― ニック・カケット(ロードテスター)

どうしてもベースを共有するMX-5と比べることになるが、124スパイダーはMX-5と比べるとソフト。「大人っぽい」とも感じる。

あまりストイックな走りをしたくないが、後輪駆動であることを理由にMX-5を選んだ人にとっては、124スパイダーの「気楽さ」が受けるだろう。

その代わりに、英国のような凹凸の多い路面だと、MX-5がキュッと衝撃を抑えていたところでも、長周期のボディの浮き沈みが看守される。

結果的に車体がヘビーだと錯覚することがある。

また、ステアリングとスカットルを介して、微振動が伝わることも少なからずある。フィアットとしては、もう少しリラックスしたクルマが作りたかったという意図だったのだろうが、「生彩」という面では、明確にMX-5に負けている。
ボディの動きも極めてソフト。ドリフトを試みるほど、MX-5が恋しくなるのであった。

経済性とランニング・コスト

“MX-5にトップ・グレードと比べると、124「ルッソ・プラス」の方が価値は残りやすいが、あまり多くを期待すべきではない” ― ニック・カケット(ロードテスター)

フィアットとしては珍しいことだが、124のエントリー価格は、多くのライバルに比べるとやや高い。

ベーシックなMX-5は£18,495(236万円)だが、124スパイダーの「クラシカ」と呼ばれるグレードは£19,545(249万円)となるのだ。

£500(6万円)を支払いさえすれば、DABラジオや7.0インチのマルチメディア・スクリーンを追加できるため、お得だということもできるが、それでも17インチのホイールやナビ、シート・ヒーター、オート・エアコンはミドル・グレードにしかつかないため、やや貧相な装備内容といえるだろう。
ただし、燃料消費率はMX-5に比べると1.1km/?優れている。CO2排出量も13g/km少ない(いずれも公表値)。ちなみに、われわれのテストにおける燃費は13.6km/?が最高値であった。
スポーツカーとしては良好な数字ではないだろうか。去年MX-5(1.5?のモデル)をテストした際の数値は16.3km/?が平均値ではあったが。

「買い」か?

“よいところに感謝する、わるいところは目をつぶる” ― マット・プライヤー (ロードテストエディター)

Good:そこそこの速さ、オリジナルの外観、MX-5ゆずりの楽しさBad:安定感にかける乗り心地、工夫にかけるインテリア、LSDを装着しなかった点あまり安定しない乗り心地、個性的とはいえないインテリア、微振動を伝えるボディなど、フェイスリフトまでに望みたいことはある。

ただ、スポーツカーにしては良好な燃費、扱いやすさ、目を引く外観(うまくMX-5のそれを変えられたと思う)など、よい部分はたくさんある。

しかしながらこのクラスでトップ5に入ることはない。アウディTTロードスター、ロータス・エリーゼ1.6スポーツ、ミニ・コンバーチブル・クーパーS、トヨタGT86、マツダMX-5など、心惹かれるクルマはほかにもたくさん存在する。

 

 

 【SEMAショー16】マツダ ロードスター、スピードスターが進化…900kg へ軽量化                        2016年10月28日

 

マツダの米国法人、北米マツダは10月25日、米国ラスベガスで11月1日に開幕するSEMAショー16において、新型『ロードスター』の「スピードスター エボリューション」を初公開すると発表した。
北米マツダは1年前のSEMAショー15において、新型ロードスターの「スピードスター コンセプト」を初公開。同車は、1950年代に少量が生産されたロードスターモデルに敬意を払い、軽量さを追求したスタディモデル。軽量パフォーマンスカーのあるべき姿を提示した。
その最大の特徴が、フロントのウインドスクリーンをなくしたスピードスターボディ。風をダイレクトに感じながら、ドライブできる。

シート後方のツインドームは、かつてのスピードスターを連想させる部分。
また、車両重量はおよそ945kg。カーボンファイバー製のドアを採用するなどして、ベース車両(北米仕様は2.0リットル)に対して、およそ115kgの軽量化を達成した。シートはカーボンファイバー製で、ブラックのアルカンターラ仕上げ。ボディカラーはブルーエーテルで塗装した。
今年のSEMAショーで初公開されるスピードスター エボリューションは、その進化版。ボディカラーは、ホワイトエーテルに変更。
さらなる軽量化にも取り組み、昨年のスピードスター コンセプトに対して、およそ45kg軽量化。車両重量はおよそ900kgに抑えられている。

 

 【アバルト 124スパイダー 試乗】ロードスター とは異なる“国産イタリアン”の魅力…                       2016年10月24日

 

マツダ『ロードスター』のプラットフォームを用いてFCAがデザイン、FCAのエンジンを搭載するなどしたモデルがアバルト『124スパイダー』。マツダの工場で製作される、国産のイタリアンブランドだ。
もっとも大きな違いはエンジン。
マツダロードスターが131馬力の1.5リットル自然吸気エンジンを搭載するのに対し、アバルトは1.4リットル・ターボで最高出力は170馬力。MTモデルの場合、ミッションはともに6速だが、そのギヤ比はまるで異なる。
ロードスターは6速を直結とするセッティングで1速と6速のギヤ比の開きは4.087、アバルトは5速が直結で6速がオーバードライブとなるセッティングで1速と6速の開きは3.519とオーバードライブを持つアバルト

のほうがクロスしている。ただし、ロードスターは全体的にギヤ比が低め、アバルトは高めのセッティング。これはエンジン出力の違いに対応したものにほかならない。
アバルトはターボエンジンらしいしっかりと力強い加速感が何よりの魅力と言える。トルクが大きいエンジンだけに高めのギヤ比で力感あふれる加速が味わえる。これはパワーよりもピュアなハンドリングを重視したロードスターとは異なる性格。とくに3000回転を超えてからの力強さは特筆もので、ロードスターとはまったく違うフィーリング。簡単に表現してしまえば“速い”のだ。
残念なのは極低回転でのトルクが薄いこと。今どきのエンジンだと1速で最初に転がり出してしまえば、すぐに2速にシフトアップしてもトルクが追いついてくるものだがその部分が弱く、2速で走るにはちょっと高め(といっても2速に入れたときに1000回転を割らないようにすればいい程度)の回転数を要求する。
ハンドリングはロードスターのいい部分を上手に受け継いでいる。今回は一般道での試乗だったので、思いっきり振り回すような乗り方はしてないが、ステアリング操作に対してクルマの動きが基本的に素直。ただし、若干だがフロントの動きが緩慢な印象があった。ロードスターとアバルトだと100kg近くアバルトが重く、前後重量配分もアバルトは610kg/520kgとフロントが重い設定なのが影響しているのだろう。
ロードスターは約250万〜320万円。アバルト124スパイダーは388万8000円(6MT)。アバルトにはイタリアンデザインと170馬力のエンジン、ブレンボのブレーキ、そしてアバルトのブランド力などが付加価値として付いてくる。価格差的には悩ましいレベルと言って間違いない。

 

  マツダ ロードスター に「RF」、米国価格は3万1555ドルから                                      2016年10月19日

 

マツダの米国法人、北米マツダは10月上旬、『MX-5 ミアータRF』(日本名:『ロードスター RF』)の米国価格を公表した。
ベース価格は3万1555ドル(約328万円)
ロードスター RFは2016年3月、米国で開催されたニューヨークモーターショー16で初公開。同車は、ロードスターが26年間一貫して守り続けてきた「Lots of Fun」の価値を体現する、ロードスターファミリーの一員。「オープンカーの楽しさを身近なものにする」という先代のリトラクタブルハードトップモデルが目指した価値を引き継ぎながら、従来の考え方に捉われることなく、さらなる進化に挑戦した。
その結果、ルーフからリアエンドまでなだらかに傾斜するルーフライン

を特長とするファストバックスタイル、そして、独自のリアルーフ形状と開閉できるバックウィンドウによる新しいオープンエア感覚を実現。
さらに電動ルーフは、10km/h以下での走行中の開閉を可能とするフル電動式へと進化した。
また、限られたスペースにコンパクトかつ効率的に収納できる構造とし、ファストバックスタイルのデザインとソフトトップモデルと同じ荷室容量を両立させた。なお、北米仕様車には、「SKYACTIV-G 2.0」を搭載する。
北米マツダは今回、ロードスター RFの米国ベース価格を3万1555ドル(約328万円)に設定。この価格は、「クラブ」グレードの6速MT車に適用される。

 

 【アバルト 124スパイダー 試乗】見た目も走りもマツダロードスターとは明確に違う…                      2016年10月18日

 

 

アバルト『124スパイダー』はマツダの『ロードスター』をベースにしたマツダ製のアバルトブランド車だ。単なるOEM供給車ではなく、専用のデザイン、エンジン、足回りなどが与えられ、ロードスターとは明確に異なるクルマになった。
外観デザインはかつてのアバルトモデルからインスピレーションを得たものとされ、前後のデザインなどはロードスターと大きく異なっている。更にボディ各部やインテリアなど、いろいろな部分にサソリのマークが配置されるのも特徴だ。その数は内外装合わせて全部で13個にもなる。
インテリアはホールド性に優れた赤/黒ツートンのレカロ製本革シートが

オプション装着され、専用のステアリングホイールや赤い文字盤のスピードメーターが採用されている。
アバルト124スパイダーはマツダ製なので、外国ブランド車ではあるが、右ウインカーの設定だ。この方が操作しやすいので大歓迎だが、ある意味で“外車らしさ”をスポイルするのもまた確かである。
搭載エンジンは1.4リットルの16バルブマルチエア・インタークーラー付きターボで、125kW/250Nmの動力性能を発生する。
ロードスターに搭載される1.5リットルエンジンの動力性能が96kW/150Nmであることを考えると、走りのフィールには明確な違いがある。
車両重量はロードスターよりもアバルト124スパイダーの方がざっと100kgくらい重いが、重量増以上に動力性能の向上幅が大きいから、走りのフィールはよりスポーティなものになる。
ちなみにアバルト124スパイダーは前後の車両重量が610kg:520kgで合計1130kg、ロードスターSパッケージは550kg:480kgで合計1030kgである。前後の重量配分はほとんど変わらない比率である。
エンジンはターボ仕様ながら、最近のダウンサイジング直噴ターボと違って低速域から滑らかにトルクを発生するものではない。
わずかにラグを感じさせた後で加速がついてくる感じだ。やや古典的ともいえるようなターボ感覚で、懐かしさを感じさせられた。
全体的なエンジンフィールはジェントルな印象があった。アバルトブランド車だったらもっとも荒々しい走りでも良いように思うが、意外に良くしつけられたエンジンフィールだったので、逆に驚かされた。
スポーツモードを選ぶとアクセルワークに対するレスポンスが良くなって元気の良い走りが得られる。走りのフィールはよりアバルトらしいものになるので、ずっとスポーツモードで走りたいような気分になる。
6速MTのトランスミッションはとてもスムーズで、手首を返すような小さな操作ですぽすぽと入る。
マニュアル操作が楽しいと思わせるクルマだ。
足回りやステアリング、ブレーキなど、シャシー系についてもアバルト124スパイダーならではの仕様が設定されている。
ビルシュタイン製のダンパーはロードスターRS用のビルシュタインとは仕様が異なるとみえて、コーナーでしっかり粘る感じに好感が持てた。ニュートラルで据わりの良いステアリングフィールと合わせ、ワインディングでは気持ち良くコーナーを駆け抜けていくことができた。
コーナーでの走りが、緩やかなロールを見せながらもとても安定した印象を与えるのは、しっかりしたストラットタワーバーが装着されていることも大きいだろう。
ブレンボ製のブレーキも効き味、踏みごたえとも上々で、これもロードスターとは異なるアバルト124スパイダーならではの部分である。
アバルト124スパイダーの価格はロードスターよりも70万円ほど高い390万円弱、6速AT車は400万円弱の設定だ。装備にはそれぞれに勝ち負けがあるが、エンジンと足回りの違いに加え、ブランド代を合わせて70万円なら納得モノだ。
日本はアバルトブランド車の人気が非常に高い国なので、このアバルト124スパイダーも相当に良く売れるものと思う。

 

  マツダ「ロードスターRF」の生産開始!日本での発売はいつ?                                2016年10月15日

 

ついにMX-5 RF(ロードスターRF)の生産開始

10月4日、北米・欧州市場向けモデルのMX-5 RFがついに生産開始!マツダ広島本社に隣接する本社宇品第1工場で生産開始されたとのことですが、気になる日本での発売は?

美しいファストバックスタイルを持つ「マツダ ロードスターRF」の北米・欧州市場向けモデル「MX-5 RF」が、10月4日よりマツダ広島本社に隣接する本社宇品第1工場で生産開始された。

「マツダ ロードスターRF(MX-5 RF)」は2016年3月に開催されたニューヨークモーターショーで世界会初公開されたリトラクタブルハードトップモデル。

3代目ロードスター(NC)の販売台数の半数以上をハードトップモデル

が占めており、4代目(ND)でもこのスタイルを待っていた人も多いのではないだろうか。
ボディサイズはソフトトップモデルと同じ全長、全幅、ホイールベースによるコンパクトパッケージを実現した。(全高は+5mm)

フロントルーフ、ミドルルーフ、リアルーフの3つのルーフとバックウインドーで構成される電動格納式ハードトップで、10km/h未満であれば走行中でもルーフの開閉操作ができる。

搭載されるエンジンは2リッターと1.5リッターのガソリンエンジン、トランスミッションは6速MTと6速ATを用意している。

日本での発売はいつ?

今回生産を開始した「MX-5 RF」は北米、欧州市場向けで、2017年初めより順次販売を開始する予定となる。

なお、日本国内向け(ロードスター RF)は、年内販売開始とアナウンスされている。

「MX-5 RF」は、MX-5ファミリーの一員として、27年間守り続けてきた「Lots of fun」の価値を体現しながら、オンリーワンの新しいファストバックスタイルと爽快なオープンエアフィールを楽しめる2シーターライトウェイトオープンスポーツカー。

「Mazda MX-5(マツダ ロードスター)」は、今年4月22日に世界累計生産台数100万台を達成。また、これまでに世界各国で280を超える賞を受賞し、2016年「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」をダブル受賞するなどグローバルに高い評価を得ている

 

  マツダ ロードスター RF、米発売記念車が完売…一般向けは13時間で                               2016年10月15日

 

マツダの米国法人、北米マツダは10月11日、『MX-5ミアータRF』(日本名:『ロードスター RF』)の発売記念車、「ローンチエディション」の限定1000台が完売した、と発表した。
ローンチエディションは、ロードスター RFの米国発売記念車として、米国市場で1000台を限定発売。「グランドツーリング」グレードがベース。ボディカラーはマシーングレーメタリックで、室内には、シートなどにナッパレザーを採用した。
また、ルーフパネルはブラック仕上げ。さらに、米国ニューヨークに本拠を置く世界最大の時計専門店「Tourneau」(トゥルノー)の特製42mmサイズの時計が、購入者に贈られる。

北米マツダは9月26日、マツダが選んだ得意客、「ロイヤルカスタマー」に向けて、ローンチエディションの先行予約受注を開始。この段階で、限定1000台の半分を超える500台以上が売れた。
10月3日からは、一般客を対象に予約受注をスタート。
北米マツダは、「残りのおよそ500台は、わずか13時間で完売した」と説明している。

 

  NDロードスター、フィアット124スパイダー対決:公道編                                    2016年10月5日

 

サーキット編では、マツダMX-5がその優秀さをあらためて感じさせてくれたが、反面、フィアット124スパイダーは、あまり芳しい印象ではなかった。
しかし、テストはまだ半分しか終わっていない。それに今回の舞台は一般道だ。340万円以下のクルマたちにとっては、こちらのほうがより身近。サーキットとはまた違った結論がでそうだ。
テスト・チームは夜を徹してノース・ヨークシャーのハロゲイトを駆け抜けた。97km先のデールズを目指した。
サーキットでは、限界域のグリップやハンドリング・バランス、ボディのコントロールのしやすさ、スタビリティなど高速域におけるマナーを調べた。

今回、公道ではダンピング性能や各コントローラーの重み、初期のステア反応などを観察する。
サーキットだけならば足を固め、大きなホイールにファットなタイヤを履かせればタイムを稼げるものの、公道ではそうはいかない。
だからこそ、われわれはフィアット124スパイダーに期待を寄せている。後輪駆動のスポーツ・モデルとしてはソフトに振っているから、サーキットでは印象はよくなかったが、今度こそハンドリング・マナーや衝撃吸収能力でマツダMX-5に勝ってほしい。
よって、124スパイダーとMX-5をまずは交互に乗り比べてみることにした。
124スパイダーのエンジン音は、つねに元気がいいMX-5のそれに比べると活気に欠けて単調。2000rpm以下だとアクセルを踏んでからトルクが湧きだすまでにいじらしく待たされるし、4500rpmを超えるとエンジンはゼイゼイと息を荒げる。
したがって上まで回す楽しさはなく、かえって変速の頻度が増すだけ。MX-5のような切れ味を124スパイダーで体感することはむずかしい。
反面、コーナーで気になっていた124スパイダーの足のやわらかさは、MX-5にくらべるとリラックスした環境を作りだしていることに気がつく。
大きなアンジュレーションはMX-5よりもうまく吸いこむ。ボディは124スパイダーのほうがフラットだし、市街地の操舵も安楽である。
しかし124スパイダーをロードカーと呼ぶのは馬鹿げている。124スパイダーのステアリングはMX-5とくらべるとヘビーだし、手元の情報量も漠然としている。一貫性にも欠けるためMX-5のように、思いどおりのラインを走ることはできないし、脱出時にリア・アクスルを求めた位置にポジショニングすることもむずかしい。よって124スパイダーはMX-5よりも数百kg以上重く感じる(じつはMX-5のほうがわずかに重いのに)。
残念だが、124スパイダーは、ソフトになったことを公道でも正当化することはできなかった。
ならば目を向けるべくはホットハッチだろう。われわれが124スパイダーのミドル・レンジのトルクやMX-5の身のこなしを言及したところで、コーナーで絶対的に速いのはホットハッチだからだ。

 

  マツダ、米国で「MX-5 ミアータ RF ローンチ・エディション」の予約を開始                          2016年9月29日

 

マツダは、今年のニューヨーク国際オートショーでゴージャスな新型マツダ「MX-5 ミアータ RF ローンチ・エディションを公開後、同車を1,000台限定で得意客向けに販売すると発表した。そして9月26日、北米マツダの特設サイトで、東部標準時の正午よりその先行予約が開始された。

個別番号が記載された案内状を受け取った顧客は、所定の期限内に払い戻し可能な手付金500ドル(約5万円)を支払うと、この特別限定モデルを予約できる。さらに購入手続きを行う場合には、お近くのディーラーを選択できるという。

今回公表されたMX-5 ミアータ RF ローンチ・エディションの価格は、配

料・手数料込みで3万4,685ドル(約350万円)からとなる。これは通常モデルの「MX-5 ミアータ RF(日本名:ロードスター RF)」より9,000ドル(約90万円)ほど高い。なお、納車は2017年2月に開始予定となっている。

1,000台のRF ローンチ・エディションは全てボディ・カラーがマシーン・グレイ・メタリックとなり、電動開閉式ルーフは手作業でピアノ・ブラックに塗装される。インテリアはオーバーン・カラー(褐色)のナッパレザー張りで、特製スカッフ・プレートが付く。さらに購入者には高級時計店トゥルノー製のシリアルナンバー入りオリジナル腕時計が贈られる。確かに魅力的だが、これで9,000ドルも高いとは結構な価格設定だ。トランスミッションはMTとATから選べる。

2014年には米国で25周年記念特別仕様車Mazda MX-5 ミアータ 25th Anniversary Edition」がわずか10分で完売したことを考えると、MX-5 ミアータ RF ローンチ・エディションもすぐに売り切れることは必至だろう。同車の先行予約案内が送られてこなかった人はどうすればいいか? マツダは10月3日に一般予約を開始するというから心配は要らない。ただし、先行予約で完売しなければの話だが。

 

  マツダMX-5アイコン                                                          2016年9月16日

 

1.5gユニットを搭載するMX-5における初のスペシャル・エディション。ほんとうの意味の ‘アイコン’ になるのかが、われわれの気になるところだ。
■どんなクルマ?
こちらはマツダMX-5アイコン。アイコン(=象徴)というモデル名が示すとおり、マツダはこのモデルに少なからぬ自信をもっているよう。英国では2000年、2005年、2007年にも販売されており、これで4代目となる。
いずれも限定販売だったが、それはそれはよく売れた。今回は600台の限定であり、‘1.5SE-Lナビ’ を基本とし、ボディのペイント(とデカール)が目印だ。

「あ、そう」と思うのは簡単。外観を変えて、装備を拡充したからといって、優れたスポーツカーになるわけではないからだ。しかし、1.5gエンジンを載せたMX-5は、ロード・テストで星4.5個を獲得している。2015年のグループ・テストでもより高価なスポーツカーをこてんぱんにした過去がある。あまり簡単に受け流せない存在なのだ。
■どんな感じ?

先述のとおり、メカニカルに関しては1.5SE-Lナビと同じ。赤いペイントが0-100km/hタイムを短縮することもない。ただ、変わっていないということは欠点もない。あらためてよさを感じるほどだ。
車体は小さいながら室内は窮屈すぎるとは感じない。ドライバー・シートも最適なポジションを見つけやすく、ペダルどうしの位置関係も良好だ。それぞれのコントローラーの重みも適切である。
何らかの入力をすればレスポンスもよくなり、ギアシフトやステアリング操作にも遊びがない。とても新鮮でマナーがよい。楽しくてたまらない。
131psと15.3kg-mを発揮する1496ccのユニットも、そんなMX-5のキャラクターに合っている。刺激は控えめだが、パワーはなめらかに立ちあがり、やはりこちらも正確に動作する印象である。
中回転域を保つほうが賢明だろうが、望めば7000rpm付近まで回るのもよい。
なによりMX-5に好意をいだけるのは、どんな場所でも楽しめる点だ。いかなる場所でも、パフォーマンスを存分に引きだせる。
スポーツカーを名乗るどのクルマよりもスポーツカーであり、同時に必要以上にドライバーをおだてないところもわたしは好きだ。
■「買い」か?

スタンダードのMX-5とMX-5アイコンは、外観くらいしか変わらないから、どちらを選んだとしても(正直)同じだ。あとは好みで選べばいい。

ただ、やはりわれわれは2.0gの方がベターだと思っている。特にアグレッシブなドライビングをするならば、2.0gのほうをおすすめする。

■日本版の見立て

あれっ? 2.0gよりも1.5?gのほうが良いって言ってなかったっけ。レポーターによっても好みは変わるものなのか。それはともあれ、ちょっとばかり派手な出で立ちのMX-5。英国限定モデルだが、こういった派生モデルが誕生することからも、いかにMX-5が英国で愛されているかが判ろうという1台だ。 

 

  フィアット124クーペを来年早々にリリースか !                                           2016年8月28日

 

フィアットは、124スパイダーをベースとしたフィクスド・ヘッド・モデルである124クーペを来年早々にリリースする予定だという。
124スパイダーで、新たなスポーツ好きの顧客を取り込むことに成功したのを受けて、ボディ・バリエーションを増やしていこうというものだ。ただし、このクーペ・モデルはマツダ・ロードスターRFのようようなリトラクタブルのハードトップ・モデルではなく、完全な固定ルーフを持つクーペ・モデルとなる。
関係筋によればBMW Z3クーペのように、リア・ウインドーとトランクが一体型という話だが、これを否定している関係者もいる。どうなるかは、来年のデビューを待たなければならないようだ。
また、そのエンジンについては、1.4gの140ps、北米市場向けの160ps

そして、アバルト・スパイダー用の180psのどれが設定されるかは未定。価格は、エンジンにもよるが、少なくともスパイダーよりも10%ほど高くなると思われる。
フィアットは、成功を収めたスパイダーにフィクスド・ヘッドを後から追加するということを行ってきた歴史がある。例えば、フィアット・ディーノ、フィアット850、そしてオリジナルのフィアット124などだ。
124スパイダーほどの販売は見込めないが、この124クーペもスパイダー同様にマツダの工場で生産が行われる予定だ。

 

  北米マツダ、得意客向けに1,000台限定の「MX-5 RF ローンチ・エディション」を販売                    2016年8月22日

 

 

今年のニューヨーク国際オートショーで、マツダが新型「MX-5 ミアータ RF(日本名:ロードスターRF)」を発表した時、人々は驚いた。マツダがミアータのバリエーションを発表することは予想されていたが、それがリトラクタブル・ファストバックになるとは誰も思っておらず、その外観がとても魅力的だったからだ。マツダはポジティブなフィードバック全てに耳を傾け、ショーに展示されていた車両と同じ仕様を、特別限定モデルとして発売することに決めた。ただし今のところ、誰でも販売店へ行けば注文できるというわけではないらしい。
このマツダ「MX-5 ミアータ RF ローンチ・エディション」は、たった1,000台のみの限定生産で、マツダの"お得意様"にだけ販売される。
北米マツダは
フェラーリのやり方をお手本にして、優良顧客にEメールで

案内を送付するという。選ばれたマツダの"ロイヤル・カスタマー"には、この特別限定モデルを先行予約するための時間が与えられる。
その後、売れ残りがあった場合に限り、全ての人にこのクルマを買えるチャンスが回ってくるというのだ。マツダが4代目となるND型ロードスターを発売した際、初回限定車に似たような手法が取られたことを覚えている方もいるだろう。2016年モデルの「MX-5 ミアータ ローンチ・エディション」は、マツダの公式サイト、www.longlivetheroadster.comに
事前予約を入れた最初の1,000人のみに販売された。
RFのローンチ・エディションはマシーングレーにペイントされ、ブラックのルーフパネルと、オーバーン・カラー(褐色)のナッパレザーが張られたインテリアを備える。これはオートショーの時と同じカラー・コンビネーションだ。今後発売される通常モデルのRFも同じカラーとレザーが選べるようだが、ブラックのルーフと限定バッジは装着されない。ローンチ・エディションにはさらに、高級腕時計店トゥルノーのナンバー入りオリジナル腕時計が付属する。ただ1つ、選択しなくてはならないのがトランスミッションをMTかATのどちらにするかということだ。
RF ローンチ・エディションの価格は発表されていないが、通常モデルのRFも、すでに販売されているソフトトップのMX-5より少し高くなることが予想される。なお、日本では「ロードスター RF」という名前で、2016年内に発売される予定だ。

 

 

   日本とイタリアがタッグを組んだ「アバルト124スパイダー」ついに登場|Abarth                      2016年8月9日

 

「日本のトップテクノロジーと、イタリアの最高のパフォーマンスが一つになり、個性を強めた」とFCAジャパンが明言するアバルト「124スパイダー」が、8月5日、オートモビルカウンシル(幕張メッセ)にて発表された。発売は2016年10月8日からで、価格は388万8000円(6MT)と、399万6000円(6AT)だ。マツダ「ロードスター」のアーキテクチャをもとにデザイン等を独自開発したFRモデルで、広島で生産される。
ドライバーを惚れさせるアバルトブランド

カルロ・アバルトが1949年に設立した“アバルト”は、「クルマとレース活動を通して、パフォーマンス、クラフツマンシップ、技術面における優位さという、アバルトの価値を現在に至るまで表現し続けている。

そして、レースの感覚を日常乗るクルマでも味わえることが出来るからこそ、ドライバーはアバルトに惚れ込むのだ」と語るのは、FCAアバルト・デザインヘッドのルーベン・ワインバーグ氏だ。

また、何の変哲もないフィアットをベースにアバルトが手を入れたモデルは、「エンジン性能、車両重量、ハンドリングの全てがモータースポーツに残す軌跡であり、心の赴くままにクルマを買う人の心に足跡を残すのだ」とアバルトの情熱を語る。
124スパイダーをモチーフにしたデザイン

そのアバルトがマツダ「ロードスター」をベースに内外装デザインやエンジン、サスペンション及びステアリングフィールを手掛けたのが、このアバルト「124スパイダー」なのだ。

1973年、フィアットワークスチームとして世界ラリー選手権に出場し、1975年までの3年間で優勝3回を含む成績を残したアバルト「124スパイダーラリー」(以下124ラリー)がこのクルマのデザインモチーフとなったクルマである。具体的には、124ラリーの特色だったサイドシルエットを現代的にアレンジし、また、ドライビングポジションを後ろに下げることで、車体の重量バランスを取るとともに、フェンダーアーチの美しさを際立たせている。
さらに、124ラリーのモチーフが色濃く表現されているのがフロント周りだ。幅広の六角形のグリルを中心にヘッドライトの内側とグリルの角を合わせるデザインはまさに124ラリーのそれだ。また、ハニカム形状のグリルはフロントグリル以外にエアインテーク3か所に施される。そして、ボンネットの2つのバルジは縦置きエンジンを主張するとともに、2シーターであることを表現しており、これも124ラリーを彷彿とさせるものだ。

リアデザインは、横に細長い角形テールランプや、後方にすっと伸びたテールのラインが特徴。「これはトランク容量を確保するとともに、低くワイドなプロポーションを印象づけている」とワインバーグ氏は述べ、これらデザインは124ラリーのイメージも踏襲しているとした。
1.4リッターターボで170ps

搭載されるエンジンは、1.4リッターマルチエア4気筒ターボで、最高出力は170ps、最大トルクは250Nmを発揮し、0-100km/h加速は6.8秒(欧州参考値)。エグゾーストノートにもこだわりがあり、“レコード モンツァ デュアルモード エキゾースト システム”がアクセサリー設定される。これは、エンジンの回転数に応じて排気経路が変わり、心地よい深みのあるサウンドが実現できているという。

また、後輪駆動、メカニカルLSD、前後50:50の重量配分や縦置きエンジンはフロントミッドシップに搭載されることなどから、ワインバーグ氏は「あらゆる路面でいつでも最大トルクが得られ、クルマの動きがスムーズなので、ドライビングプレジャーを堪能出来るなど、スポーツカー好きにはたまらないこだわりを持っている」と話す。

その足まわりは、前輪はダブルウィッシュボーン式、後輪は5アームのマルチリンク式サスペンションを採用。ブレーキはブレンボ製(フロントはアルミニウム製4ピストン対向キャリパー)を装備し、ビルシュタイン製のモノチューブ ショックアブソーバーと、強化スタビライザーとともにハンドリングのしやすさ、安全性と乗り心地の良さを届けるという。

トランスミッションは前述のとおり2種類から選べる。ひとつは、6段マニュアルで、「ショートストロークのシフトレバーはダイレクトなフィールを味わえる」。また、6段オートマチックは、「ステアリングにパドルシフトが装備されるので、よりダイレクトでスポーティな走りを味わえる」とワインバーグ氏。つまり、「完璧なメカニズムバランス、リニアなエンジンレスポンス、応答性能のよいスロットルを利用したハンドリングを楽しむことが出来る」とその運動性能は絶賛に近い。

広島製アバルトへの期待は高い。アバルトとマツダの良いとこ取りをしたのがこのアバルト124スパイダーだからだ。ここからまたモータースポーツへの参入も匂わせたワインバーグ氏。その時を楽しみに待ちたい。

 

 

 Abarth 124 Spider|アバルト 124 スパイダー

 

 ボディサイズ|全長 4,060 × 全幅 1,740 × 全高 1,240 mm

 駆動方式|FR

 ホイールベース|2,310 mm

 サスペンション 前|ダブルウィッシュボーン

 トレッド 前/後|1,495 / 1,505 mm

 サスペンション 後|マルチリンク

 重量|(6MT)1,130 kg  (6AT)1,150 kg

 タイヤ 前/後|205/45R17

 エンジン|1,368 cc 直列4気筒インタークーラー付ターボ

 ブレーキ 前/後|ベンチレーテッドディスク / ディスク

 ボア×ストローク|72.0 × 84.0 mm

 0-100km/h加速|6.8 秒

 圧縮比|9.8

 燃費|(6MT)13.8 km/  (6AT)12.0km/

 最高出力| 125 kW(170 ps)/ 5,500 rpm

 ラゲッジルーム容量|140 リッター

 最大トルク|250 Nm(25.5 kgm)/ 2,500 rpm

 ハンドル位置|右

 トランスミッション|6段MT / 6段AT

 価格|(6MT)388万8,000円  (6AT)399万6,000円

 

  マツダの工場で生産されるイタリア車、新型「アバルト 124スパイダー」の日本導入が発表!               2016年8月6日

 

FCAジャパンは5日、幕張メッセで開催中の「オートモビル カウンシル 2016」で、新型「アバルト 124スパイダー」を公開した。

1960年代にフィアットから登場したオープン・スポーツカー「124スパイダー」が、「マツダ ロードスター」のアーキテクチャをベースに同名の新型車として復活したことは既にご存じの方も多いだろう。噂されていた通り、日本市場にはその高性能版であるアバルト 124スパイダーのみが導入されることになった。
車体は基本的にマツダ ロードスターの美点、つまりフロント・ミドシップによる後輪駆動や理想的な前後重量配分、軽量に拘った設計などがほぼそのまま引き継がれている。最大の違いは、往年の124スパイダーを現代的に再構築したかのようなデザインと、そしてボンネットの下に積まれたエンジンだ。マツダが日本製の自然吸気1.5リッター(または2.0リッター)直列4気筒を搭載するのに対し、フィアットとアバルトはイタリア製の1.4リッター「マルチエア」直列4気筒ターボを採用。

高性能モデルのアバルトでは、最高出力170ps/5,500rpmと最大トルク25.5kgm/2,500rpmというパフォーマンスを発揮してマツダに差を付ける。ただし車両重量は6速マニュアル仕様で1,130kg(6速オートマティック仕様は1,150kg)と、ND型ロードスターより100kg以上も重い。
全長4,060mm × 全幅1,740m × 全高1,240mmというサイズも、ロードスターと比べると145mm長く、5mm幅広く、5mm高い。
ヘッドライト(ハロゲンが標準でアダプティブ機能付きフルLEDはオプション)やグリルの存在感が大きいせいか、実車を見てもマツダ ロードスターより大柄な印象を受けた。ちなみに0-100km/h加速は6.8秒(欧州仕様参考値)で、JC08モード燃費は13.8km/L(ATは12.0km/L)
(少なくとも)燃費に関してはマツダの圧勝だ。
イタリアン・デザインのエクステリアには、ホワイト(ソリッド)、レッド(ソリッド)、ブルー(メタリック)、パールホワイト(3層コート)という全部で4色のボディ・カラーが用意され、さらにフロント・スポイラーやドア・ミラーはグレーまたはレッドが選べるようだ。展示車の1台はボンネットやトランクリッドにマットブラックのラッピングが施されていたが、これは参考出展とのこと。
ソフトトップはブラックのみ。ツインでデュアルのエキゾーストは、オプションでエンジンの回転数に応じて排気経路が変わる「レコルトモンツァ デュアルモード エキゾースト システム」も設定されている。
インテリアもマツダ ロードスターのレイアウトをベースに、アバルトならではの趣向が凝らされている。アルカンターラとレザー(またはフルレザーも選択可能)が張られたシートは座面と背もたれに横方向のリブが施され、ステアリング・ホイールは12時の位置に赤いマーキング入り。タコメーターの文字盤も情熱的な赤で仕上げられている。
前ダブルウィッシュボーン式、後マルチリンク式というサスペンションの型式はマツダ ロードスターと共通だが、標準装備のビルシュタイン製ダンパーやスプリングの設定など、味付けはアバルト独自のものとなっているという。また、アバルトにはドライブモード・セレクターが備わるため、電動パワーステアリングのアシスト量やスロットル・レスポンス、スタビリティ・コントロールおよびトラクション・コントロールのしきい値(AT車はシフト・ポイントやシフト速度も)が「ノーマル」と「スポーツ」に切り替えられる。この辺りの設定にも、アバルトの指向性が反映されているようだ。10スポークのホイールは17インチで、タイヤは205/45R17というサイズ。赤いブレンボ製4ピストン・ブレーキ・キャリパー(フロント)も標準装備される。
日本における消費税込み価格は、6速MTが388万8,000円、6速ATは399万6,000円と発表された。マツダ ロードスターよりざっと100万円ほど高い。レザーシートとナビゲーションは21万6,000円のパッケージ・オプションだ。生産はマツダの本社工場で日本国籍の姉妹と一緒に行われる。なお、欧州や米国では販売されているフィアット・ブランドの124スパイダー(欧州仕様の最高出力は140ps)は、日本に導入される予定はない。FCAジャパンの方によると、「販売できる台数が限られているので、どちらかに絞るとなると、より差別化が図れるアバルトだけということになった」とのことだ。発売は10月8日(土)から、全国のアバルト・ディーラー(フィアット・ディーラーではなく)にて。詳しい情報は以下のURLから公式サイトでご確認いただきたい。

アバルト 公式サイ http://www.abarth.jp/

 

 

 

 【マツダ ロードスターRF】オートモビル カウンシルで公開…年内に発売へ                          2016年8月5日

 

マツダはロードスターのハードトップ仕様である『ロードスター RF』を「オートモビル カウンシル」(千葉市、幕張メッセで開催中)で一般公開するとともに、今秋から予約受付を開始し年内に発売することを明らかにした。
ロードスターの開発責任者を務めた山本修弘氏は8月5日のプレスカンファレンスで、ロードスターRFについて「クローズ時の美しいファーストバックスタイルと、そしてオープン時の爽快なオープンフィーリングが味わえる車。自分の体の一部のように車を自分の意志で運転する感覚、つまり究極の人馬一体と走る歓びの追求は、私たちマツダの車に共通する志。その姿勢を貫きながら、常識にとらわれることはなく、造り上げ、そしてマツダの挑戦の形が、このロードスターRF」と紹介。
さらに「私はこの車に登場によってお客様の心の中に眠っている高ぶり

を呼び起こしたいと思っている。そして何よりもたくさんの人々にオープンカーの楽しさを味わって頂きたいと願っている」とのべた。
その上で「気になる発売のタイミングは、今年の秋から予約を受け付ける。そして年内には発売する予定」と明かした。

 

 

  フライング・ミアータ が、V8エンジン搭載のND型マツダ「ロードスター」をついに発表                    2016年8月2日

 

マツダの2シーター・コンバーチブルを小さな日本の「コルベット」に仕立て上げようと果敢に努力を続ける米国コロラド州のMX-5専門チューナー「フライング・ミアータ」が、ついにV8エンジンを搭載したND型「MX-5 ミアー」(日本名「ロードスター」)を完成させた。同社はここ数ヶ月間、画像や動画で我々をじらしていたが、先週ついに実車が路上を走り始めたのだ。
現行のND型がリリースされた直後から、フライング・ミアータは
GM製「LS3」エンジンをボンネットの下に押し込めようと作業を始めていた。同社は野性的なV8エンジン搭載のミアータを製作してきた歴史があり、ラグナットのようなほんの小さな部品からV8コンバージョン・キットまで販売しているが、懐具合に余裕があって面倒なことはやりたくない顧

客には、完成させた車両をそのまま売ってくれる。価格は現在のところ未定だが、ベース車両価格プラス5万ドル(約513万円)程度になるだろう。
この完成車では、LS3エンジンが最高出力430hpを発生し(オプションで525hpも選択可能)、Tremec製「T56」6速マニュアル・トランスミッションを介して後輪を駆動する。リアのディファレンシャルはV8エンジンを搭載する「
カマロ」用だ。そのほか、エキゾースト、サスペンション、ブレーキ、そしてドライブシャフト、クラッチ、フライホイールなどが交換され、ロールケージが追加されている。エンジンを換装しても、インフォテインメント・システムやアイドリング停止機構など、ほとんどの機能はそのまま作動するが、トラクション・コントロールは取り外されているという。また、電動式パワー・ステアリングは、可変レシオの油圧式に換えているそうだ。
フライング・ミアータによると、このV8エンジンを搭載したND型の車両重量は2,592ポンド(約1,176kg)で、市販されているMX-5の最も重いグレードよりもさらに200ポンド(約91kg)余り重くなっているという。ノーマルのエンジンと比べたら気筒数が2倍、排気量は3倍になっているにもかかわらず、LS3型V8は比較的小型で軽量なエンジンだ。その結果、前後重量配分は53:47に収まっている(2.0リッター・エンジンを積む米国仕様のMX-5は、ストック状態で52:48であるそうだ)。
現在はすでに受注を開始しており、来年初頭までに納車が始められる予定だという。詳しく知りたい方は
公式サイトをご覧いただきたい
 Site : Fryin' Miata Site

 

 5代目マツダMX-5はより小型に                                                  2016年7月24日  

 

2021年にデビューが予定されている5代目のマツダMX-5(日本名:マツダ・ロードスター)は、現行の第4世代のMX-5よりもさらに小型軽量化されたモデルになるという。

MX-5の山本修弘主査は。「2021年頃までにはカーボンファイバーなどの軽量化素材の値段も手頃になっているため、軽量化が図られることになろう」と言う。
また、「サイズ的には今のモデルが正しいサイズだ。」とも語った。

そして「ボディが軽量化されたために、大きなエンジンの必要性はなくなった」とも言う。つまり「より軽量なボディと、より小型のエンジンが組み合わせられ、タイヤも小型になる。これが本来のライトウエイト・スポーツだ」と。

 

  アバルト「124 スパイダー」日本デビューへ - 過去の日欧合作を振り返る                            2016年7月5日  

 

かねてから注目を集めていた「124 スパイダー」の全容が見えてきた。マツダ「ロードスター」のプラットフォームを流用し、マツダが生産するこのモデルは、当初予定されていたアルファロメオブランドでの登場こそなかったものの、往年の名車「124」の名を冠し、フィアットとアバルトの各ブランドから発売される。
日本への導入については、どうやらハイパワーなアバルト「124 スパイダー」のみ発売されるようだ。FCAジャパンは先日、フィアット正規ディーラーの全店でアバルトの全モデルを販売開始すると発表している。これでアバルトの正規ディーラーは一気に3倍に増えるそうだが、もちろんこれは「124 スパイダー」の発売に合わせた措置だろう。
マツダ「ロードスター」の発売時は、米国仕様の2.0リットル版が日本では発売されないことに不満を感じた人もいたようだが、「124 スパイ

ダー」ではまったく逆の状況になるということのようだ。マツダ「ロードスター」の日本仕様は131PS、フィアット「124 スパイダー」は140PS、そしてアバルト「124 スパイダー」は170PS。車重が違うことを忘れてはいけないが、それでもその走りは、「ロードスター」オーナーも大いに気になるところだろう。発売される日が楽しみだ。
日本と欧州の合作モデルの歴史を振り返る
ところで、欧州と日本のメーカーがタッグを組み、いわば「日欧合作」モデルを誕生させるのは、今回が初めてではない。レアケースではあるものの、これまでにいくつかの前例がある。この機会に振り返ってみよう。
日欧合作で最も有名なモデルは、やはりアルファロメオ「アルナ」ということになってしまうだろう。「なってしまう」というのは、このモデルは世紀の失敗作として、その名を馳せているからだ。「アルナ」は日産自動車とアルファロメオの合弁会社が開発したモデルとして、1983年に登場した。日産もアルファロメオも世界第一級のスポーツカーをラインアップするメーカーだから、夢のコラボともいえる。
しかし、「アルナ」は5年ほどで販売を終了し、両社の合弁も解消された。「アルナ」はアルファロメオ「スッド」からエンジンなど多くのメカニズムを流用し、エクステリアデザインは日産が担当した。つまり、イタリア車のメカニズムと、日本車のデザインを組み合わせたモデルなのだ。当然ながら、その名が上がるたびに「逆(日本のメカとイタリアのデザイン)なら良かったのに……」と揶揄(やゆ)されている。
その後、日産は経営危機からフランスのルノー傘下に入るので、最も欧州と結びつきが強い日本メーカーといえる。しかし、今回のテーマである日欧合作という意味では、それに相当するモデルはない。「合作はこりごり」と考えているかどうかは不明だが。
ところで、そもそも日産はなぜ、アルファロメオと合弁会社を設立したのか。じつは、1980年代は日産に限らず、多くの日本メーカーが海外のメーカーとの提携・協業を模索した時期なのだ。その背景には、日本車の輸出が急増したことで引き起こされた「経済摩擦」がある。
日本メーカーは輸出から海外生産へシフトすることを余儀なくされたが、その副産物というべきか、日本メーカーが進出した先の現地メーカーとさまざまな形でコラボする例が見られた。たとえばトヨタは、米国でGMとの合弁会社NUMMI(ヌミ)を設立している。NUMMIは成功を収め、GMが2009年に経営破綻するまで順調に多くのモデルを生産した。
ホンダは英国の名門と高級車を共同開発
イギリスの自動車メーカーの変遷は非常に複雑なので詳しい説明は避けるが、ホンダが提携したのはBL(ブリティッシュ・レイランド)。イギリスの自動車メーカーをすべてまとめてひとつの国有企業としたものと考えればいい。1981年にはBLのトライアンフブランドから「アクレイム」を発売した。これはホンダの初代「バラード」をベースに、エンジンや内外装を変更したモデルだ。
しかし「イギリス製ホンダ」といえば、有名なのはやはりローバーの一連のモデルだろう。BLのローバー部門は陳腐化したラインアップを刷新すべく、1984年から「200」「800」「400」と、新たなラインアップを構成する新型モデルを次々と発売。そのモデルのすべてがホンダとの共同開発だ。「200」は「バラード」と、「800」は「レジェンド」と、「400」は初代「コンチェルト」と、プラットフォームを共有していた。
ローバーは小さな高級車という伝統を持ち、とくにレザーやウッドパネルを多用した豪華なインテリアには定評があった。当時のホンダは高級車市場への進出をめざしており、ローバーと共同開発を行うことで、高級車のノウハウを吸収するねらいがあった。
一方のローバーはBLの経営難で新型車の開発費用が不足しており、同時に生産するモデルの信頼性向上が急務だった。つまり、お互いにメリットの大きいwin-winの業務提携だったといえる。
この提携により、ホンダは初の本格的な高級車「レジェンド」を開発。米国ではこのモデルの投入と同時に高級車ブランド「アキュラ」を立ち上げ、大きな成功を収めた。一方のローバーも好調で、1988年に民営化されてからも、ホンダとの良好な関係は継続。ホンダの傘下に入るのも時間の問題と思われていた。ところが1994年、突如としてBMWがローバーを買収。ホンダとの関係もここで終止符を打つことになる。
欧州メーカーと日本のサプライヤーとのコラボ
自動車メーカー同士ではなく、欧州メーカーが日本のパーツサプライヤーと手を組んだ例もある。たとえばジャガー「XJ」だ。「XJ」は1968年に登場した高級セダンで、堂々とした高級車らしいスタイリングと、丸目4灯のヘッドライトを強調したフロントフェイスが特徴。ジャガーといえば「XJ」を思い浮かべる人も多いはずだ。
その「XJ」の、2代目モデルのビッグマイナーチェンジ後のモデルとして、1994年に登場したのが「X300系」。このモデルは、ジャガーのアキレス腱であった信頼性の問題を解決するため、日本電装(現在はデンソー)の電装系を採用した。「X300系」はわずか4年ほどしか販売されなかったが、その信頼性の高さはいまでも定評がある。
デンソーの名前が出たところで、ボルボを思い出した人も多いだろう。昨年、ボルボはクリーンディーゼルエンジンにデンソーの技術を採用した。さらに、トランスミッションもアイシンAWを採用するなど、日本の技術を積極的に取り入れている。
ちなみに、日本製のパーツは意外と欧州メーカーにも採用されており、たとえばアイシンAWがトランスミッションと並んで事業の柱としているカーナビは、フォルクスワーゲンやアウディが採用している。メーター全体がディスプレイになっているヴァーチャルコックピットも、アイシンAWが開発したものだ。
さて、ここまで日欧合作モデルを振り返ってきたが、そこには成功例もあるものの、際立った名作といえるモデルは見当たらないようだ。では、これから世界中のスポーツカーユーザーの審判を受ける「124 スパイダー」はどうなのか。日本車の技術と欧州車の感性が融合した、これまでにない名車となる見込みは十分にある。期待して発売を待ちたい。

 

 【グッドウッド16】マツダ ロードスター「スパイダー」欧州初公開へ                              2016年6月28日  

 

 

マツダは6月23日、英国で6月に開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、新型『ロードスター』の「スパイダーコンセプト」を欧州初公開すると発表した。
同車は2015年11月、米国ラスベガスで開催されたSEMAショー15でワールドプレミア。スパイダー コンセプトは、クラシックなビンテージロードスターがモチーフ。ビンテージロードスターを現代流に解釈した1台が、スパイダー コンセプト。
目を引くのは、簡易構造の軽量なソフトトップ。このソフトトップは「ビキニトップ」と呼ばれ、オープンカーの幌の開発で豊富なノウハウ

を持つASC(アメリカン・サンルーフ・コーポレーション)が設計を担当した。ソフトトップのファブリック素材は、Haartz社が手がける。
車両重量は1044kg。ベース車両(北米仕様は2.0リットル)に対して、およそ14kgの軽量化を果たす。ボディカラーはマーキュリーシルバー。シートなどの内装には、「PRIMA」と呼ばれる天然レザーを使う。カーボンファイバー製のエアロキットも装着。フロントグリルは専用デザインとした。
サスペンションはサーキットの特性に合わせた調整が可能。ブレーキはブレンボ製で強化。ヨコハマ製の17インチアルミホイールに、ヨコハマADVANの225/45R17タイヤを組み合わせている。

 

 

 

 【グッドウッド16】マツダ ロードスター 新型に「アイコン」…赤いアクセント                         2016年6月28日    

 

マツダの英国法人は6月23日、英国で開幕した「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、新型『MX-5』(日本名:『ロードスター』)の「アイコン」を初公開した。
アイコンは、歴代ロードスターに、英国で用意されてきた特別モデル。2000年に750台、2005年に1563台、2007年に1250台が限定生産され、好評を博した。今回、新型ロードスターの英国初の特別モデルとして、限定600台を発売する。
ベースグレードは、1.5リットル直列4気筒ガソリン「SKYACTIV-G」(最大出力131ps)を搭載する「SE-Lナビ」。ボディカラーは、グレイマイカまたはホワイトパールの2色となる。
アイコンならではの特別装備が、ドアミラー、フロントスカート、リア

スポイラーなどに配されたソウルレッドのアクセント。16インチのアルミホイールは、ガンメタリック仕上げとした。
室内は、ブラックのレザーシートを採用。駐車センサーや自動ライト、雨滴感知ワイパーなど、装備の充実が図られている。

 

 

   フィアット124スパイダー海外試乗                                                 2016年6月9日

 

どんなクルマ?

フィアットは10年以上の休養期間を経てオープン・エア・マーケットに戻ってきた。フィアットのオープン・モデルで記憶にあたらしいものといえば、バルケッタだったり、あるいはプントのカブリオレだから、その休養期間はかなりの長さだったといっていいだろう。

モデル名は124となった。ピニンファリーナが線を引いた60年代のビンテージ・モデル、124スポルト・スパイダーから譲り受けたものだ。

124スポルト・スパイダーといえば、シンプルな箱型ノッチバックから多くのコンポーネントを譲り受けたモデルだった一方で、最新モデルがマツダMX-5をベースとすることは、既にご存知の向きも多いだろう
日本とイタリアの自動車メーカーが協力してそれぞれのモデルを生みだすことは、決してよくある話ではないが、いざ、インテリアを見てみると、

マツダにありがたみを感じるはずだ。ちなみに幌はまったく同じである。

アンダーピンはMX-5と共通であるため、ホイールベース長は同じだが、全長は124スパイダーの方がやや長く(4mを超える)、横幅もわずかにワイドになっている。このおかげで荷室が少しだけ大きくなっている。

メカニカルの部分で特筆すべくは、エンジンをMX-5のものより増強している点だ。MX-5は自然吸気エンジンにこだわっているが、124は1.4g ‘マルチエア’ ターボ・ユニットを搭載している。

124スパイダーの140psという数値は、MX-5の1.5gと2.0gユニット(後者は日本未導入)のちょうどあいだに位置し、一方のトルクはどちらをも凌いでいる。

燃料消費率はMX-5の1.5?ユニットよりも優れた結果を示している(公表値は15.6km/g)。CO2排出量は148g/km。こちらはあまり変わらない。
どんな感じ?

ある程度、予想はしていたが、124スパイダーを乗った感覚はマツダのそれとほとんど同じだ。同じダブルウィッシュボーン(前)とマルチ・リンク(後)を使用しているのだから、さしたる驚きがないのは自然である。

ただ、ドライバーの感情へ訴えかける手法と、根底のキャラクターはMX-5と異なっている。フィアットが手がけたシャシー・チューニングと心臓部の移植が、そういった結果をもたらしているのだろう。

ステアリングのリムは分厚く、セッティングは重み重視であるため、MX-5よりドシリと構えている感覚になる。また、MX-5だとブレーキング時にグッと沈んでいたノーズも、124スパイダーの場合は落ち着いている。

リア駆動であることは運転していてよくわかるのだが、これに加えてマナーのよさ(いたずらな子供っぽさがない)が目立つ。ダイレクト感に気持よくなる。感覚としては、双子というよりも、母親あるいは父親が異なる姉妹といった感じだ。
中回転域は、MX-5のよりパワフルな2.0gエンジンに比べると華やかな印象がある。それに静かでなめらかだ。パンチ力もある。3000rpm以上では、エンジンは「まだまだいけますよ」といっているようだ。

ただ、5000rpmあたりのクライマックスに達すると、刺激は一気に薄まる。それに、思ったよりも早く、パタリと息絶える。これがターボのトレードオフだろうか。

3000rpm以下ではターボ・ラグが目立つ。口ごもりながら「これから、がんばるんです」といっている印象。おいしい回転域を保つには、頻繁にダウンシフトする必要がある。この手のクルマならば、もう少し軽快でも……と思ったことは正直に認める。

もうひとつのディスアドバンテージとして、LSDが欠落していることが挙げられる。アバルト・モデルには組みあわされるとのことだが、これがコーナリング上の楽しみを損なっていることはいうまでもない。ぜひ標準にしてほしい。
 もともとバランスが整ったクルマゆえ、致命的な欠点とまではいうつもりはないが、エンターテイメント性重視の趣味のクルマならば、やはり標準であるべきだ。

「買い」か?

これらの問題点は、フィアットがターゲットとする ‘リラックスしたドライブと太陽を好む層’ にとっては、あまり大きなものではないかもしれない。

それに、欠点よりも、やはり素性のよさのほうが、ドライブした際に引きたっていることは認める。ルックスは(写真でみるより)いいし、インテリアは最近のフィアットよりもいい(マツダ製インフォテインメントがボーナス・ポイント)、多くのあまり楽しくないライバルよりも自己主張できる部分が多いはずだ。

フィアット124スパイダーにとって最大の敵は、既にデビューしているマツダのアレだ。ルッソと呼ばれるミドル・グレードのテスト車よりも、およそ£1,200(19万円)安く買えるとなれば、なおさら立場は危うい。

ターゲット層が違うためMX-5と124がお互いに足を引っぱりあうことはないだろうが、運転を存分に楽しみたい読者にとって、MX-5の存在が124に濃い影を落とすことは避けがたいようだ。

 

 

 

 フィアット124スパイダー・ルッソ

 価格  £22,295(347万円)
 最高速度  216km/h
 0-100km/h加速  7.5秒
 燃費  15.6km/g
 CO2排出量  148g/km
 乾燥重量  1050kg
 エンジン  直列4気筒1368cc
 最高出力  140ps/5000rpm
 最大トルク  24.5kg-m/2250rpm
 ギアボックス  6速マニュアル

 

   フィアット 124スパイダー、最安のターボ搭載オープンカーに…米国                               2016年6月7日

 

イタリアのフィアットの新型オープンスポーツカー、『124スパイダー』。同車の米国価格が公表され、「米国で最も価格の安いターボエンジンのオープンカー」となった。
新型フィアット124スパイダーは、マツダとフィアットの協業プログラムから誕生した1台。新型フィアット124スパイダーは、新型マツダ『ロードスター』と車台を共用する兄弟車になる。兄弟車ではあるが、ボディはフィアットの専用デザイン。
フィアットは1966年、初代124スパイダーを発表。多くの顧客に支持され、1985年までの20年間に渡って生産された。30年ぶりに復活した新型124スパイダーは、新型マツダロードスターとは、全く異なる専用ボディを採用。ヘッドライトのデザインなどに、初代124スパイダーのモチーフを反映させた。

その一方、室内のデザインは、新型マツダロードスターと基本的に共通。ロードスターと同じステアリングホイールは、フィアットのロゴが目を引く。ダッシュボード中央には、7インチモニターを配置。
今回、フィアットは、新型124スパイダーの米国価格を公表。ベース価格を2万4995ドル(約269万円)に設定し、「米国で最も価格の安いターボエンジンのオープンカー」と宣言した。
これは、兄弟車の新型マツダ ロードスターが、米国では日本仕様の1.5リットルターボではなく、自然吸気の2.0リットルエンジンを搭載するため。新型ロードスターの米国ベース価格は、2万4915ドル(約268万円)と、新型124スパイダーよりも若干安い設定となっている。

 

 

 

 

 

  【グッドウッド16】マツダ ロードスター 新型にスピードスターコンセプト、欧州初公開へ                     2016年5月27日

 

マツダは5月23日、英国で6月に開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、新型『ロードスター』の「スピードスターコンセプト」を欧州初公開すると発表した。
同車は2015年11月、米国ラスベガスで開催されたSEMAショー15でワールドプレミア。スピードスターコンセプトは、1950年代に少量が生産されたロードスターモデルに敬意を払い、軽量さを追求したスタディモデル。軽量パフォーマンスカーのあるべき姿を提示する。
その最大の特徴が、フロントのウインドスクリーンをなくしたスピードスターボディ。風をダイレクトに感じながら、ドライブできる。シート後方のツインドームは、かつてのスピードスターを連想させる部分。

また、車両重量は943kg。カーボンファイバー製のドアを採用するなどして、ベース車両(北米仕様は2.0リットル)に対して、およそ115kgの軽量化を達成した。シートはカーボンファイバー製で、ブラックのアルカンターラ仕上げ。ボディカラーはブルーエーテルで塗装した。
サスペンションはK&W製で、サーキットの特性に合わせた調整が可能。車高は30mm引き下げられた。ブレーキはブレンボ製で強化。マフラーはレーシングビート製のセンター出し。レイズ製の16インチアルミホイールに、クムホの225/50R16タイヤを組み合わせている。

 

 

 

 

ロードスターニュースへつづく >>

 

 

アクセサリー・カテゴリーページへ

 

 

 

    インテリア  エクステリア  カー・アクセサリー  エンブレム  カー・ケア  ファッション   アクセサリー

  アクセサリー・カテゴリー    インテリア・パーツ    エクステリア・パーツ